横浜流星も「戦いたい」と熱望 岡田准一とアクションで共演してほしい俳優たち
VS伊澤彩織
いざ横浜流星戦が実現してしまったら、欲が出てきてしまうのが人間というものだ。「岡田准一と戦わせてみたい!」と思う俳優は、他にもいくらでもいる。まずその筆頭が、伊澤彩織だ。 彼女は、傑作ガールズアクション『ベイビーわるきゅーれ』(以下、『ベビわる』)シリーズの金髪のほう、深川まひろ役でブレイクした。今もっとも説得力のあるアクションができる女性俳優だ。もともと、『キングダム』シリーズや『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023年)にも参加した、世界的なスタントパフォーマーである。その彼女を俳優として表に出した、監督の阪元裕吾は偉大だ。 『ベビわる』シリーズにおける彼女は、社会にはうまく馴染めないが、一流の殺し屋である。『ザ・ファブル』シリーズにおいてファブル/佐藤アキラを演じる岡田准一と、似てなくもない。お互い、失礼ながらあまり体は大きくない。だが、それを補って余りあるスピードがある。 伊澤演じる深川まひろも、横浜流星と同じくストライカー寄りだ。だが、彼女はボクサータイプである。ピーカブースタイルで頭を振りながら前に出るさまは、マイク・タイソンか幕之内一歩のようだ。 だが、彼女の最大の武器は下からの頭突きである。これは大変理にかなっている。彼女はパンチが得意だが、やはり女性のパンチでは、なかなか屈強な男性を倒すには至らない。拳が小さいからである。パンチ力=スピード×質量だ。硬い裸拳よりも柔らかいが重さのあるグローブを着けた方が効くのは、この理屈である。いくらスピードがあろうとも、女性の小さな拳では大ダメージには至らない。だから代わりに頭を使う。人間の頭部は約5㎏ほどの重さがある。そして、頭蓋骨は硬い。ボーリング球で殴るようなものである。 このまひろと『ファブル』のアキラが似ていると書いたが、違う点が一つある。アキラは、表情を変えず淡々と「仕事として」殺しを行う。これは、相手が強かろうが雑魚であろうが一緒だ。一方まひろは、相手が強い場合、自然と笑みがこぼれる。強者との戦いを、楽しんでしまう。あまつさえ、シンパシーのようなものまで感じてしまう(最後は殺すが)。 アキラと戦ったら、まひろは必ず笑うだろう。シンパシーを感じるだろう。そのとき、アキラは笑ってくれるだろうか。