代表戦から中1日…異例日程の国王杯にも帯同意欲見せた久保建英「被災した方々に比べれば些細なこと」
日本代表MF久保建英(ソシエダ)が北中米W杯アジア最終予選第6戦・中国戦(○4-0)を翌日に控えた18日の練習後、報道陣の取材に応じ、バレンシア豪雨による延期で国際Aマッチウィーク直後の21日に組まれたコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)1回戦のホベ・エスパニョール戦に出場意欲を示した。 【写真】「全然違う」「びびるくらいに…」久保建英の9年前と現在の比較写真に反響 ホベ・エスパニョール戦は当初、10月31日に行われる予定だったが、同29日から30日にかけてバレンシア地域を襲った豪雨の影響で中止。スペインサッカー連盟(RFEF)が延期日程を模索した結果、国際Aマッチウィーク2日後の21日に開催するという異例のスケジュール設定となった。 ソシエダでは久保を含めた13人の選手が国際Aマッチウィークに代表活動を行っており、中1日で組まれた国王杯の帯同には高いハードルが立ちはだかる。また国王杯3日後の今月24日にはアトレティック・ビルバオとのダービーマッチも控えていることから、リーグ戦に対する負担もかかる日程となっている。 こうした状況を受け、クラブは今月16日、試合の開催見合わせを求める緊急仮処分を申請中。もっとも現段階では再延期の決定には至っておらず、試合が行われる可能性が出てきているのが現実だ。 そうした中、久保はこの日の取材対応で「日程的には間に合うんで」と口にし、日本代表活動後の帯同に意欲。「(イマノル・アルグアシル)監督にはどんな感じで帰ってくるかによっては(帯同する可能性もある)とは言われたんで」と指揮官と連絡を取っていることも明かし、出場の可能性にも含みを持たせた。 スペインでは被災地が苦しむ中でリーグ戦を継続するか否かの議論が巻き起こっている最中。久保も「本当に数時間で何人もの人がというあっという間の出来事だったので、僕も最初は気づいていなかったけど、夜になって速報で目も当てられない惨状だと気づいた。お悔やみ申し上げますとしか言えない中、リーグ戦をやるかやらないかは選手が決められることじゃないけど、選手にとっても身内に、知り合いにということで気持ち良い試合ができない選手がほとんどだった。例えるなら能登地震の直後の週末にJリーグをしているというような状況で、選手として複雑な気持ちはあった」と葛藤も口にする。 それでも久保自身は試合を楽しんでくれる人々のため、決定に従ってプレーするつもりだ。「誰が試合に出るかというのは(次の)ダービーもあるので難しくはあるけど、(豪雨で)被災した方々に比べたら、僕らの試合があるかないかは些細なことだと思うので、僕らはしっかり日程に対応したい」。そう被災者への配慮も見せた久保は、自身が出場できない場合も念頭に置きながら「(その場合は)サブの選手もたくさんいるし、試合に出られる実力はあると思うので、しっかり彼らを信じたいなと思います」と勝ち上がりを願った。