建設業界の2025年問題 人手不足の救世主 狙うは”外国人大学生” ベトナムの大学と連携して人材育成する建設会社
団塊の世代が全員75歳以上となり、高齢化に伴う様々な問題が生じるとされる2025年問題。 【写真を見る】建設業界の2025年問題 人手不足の救世主 狙うは”外国人大学生” ベトナムの大学と連携して人材育成する建設会社 特に建設業界では職人の高齢化が進み人手不足が深刻となる中、新たな取り組みを始めた建設会社を取材しました。 ■ベトナムの大学関係者が見学に 福岡県糸島市の建設会社「へいせい」が建てたモデルハウスです。 この日、ベトナム人の男性2人が訪れました。 部屋の間取りから柱の材質まで、くまなくチェックしていきます。 ズイタン大学 建築学部 ホアン・ハー 教授「日本の技術が非常に高いのは世界でも有名なんですけど、やはり家はそれを全部表現できるというところに非常に感動しています」この2人、家を探しに来たわけではありません。 へいせい 建築部 濱里芳文 部長「ベトナムのズイタン大学様の方からフー副学長とハー教授に来ていただいて、日本の「へいせい」がどういう風な仕事をしているか、どういう風な業態なのかというのを説明しております」 ■「高齢化をいかに食い止めるか」狙いはインターン生 ズイタン大学は社会主義国であるベトナムに初めて設立された私立大学です。 「へいせい」は2024年9月、この大学の中に建設業について学ぶ「スキルアップラボ」という研究室を設立しました。 大学からインターン生を受け入れることが狙いです。 へいせい 建築部 濱里芳文 部長「募集をかけてもなかなか若い方が応募に来てくれない。弊社の方でも高齢化がどんどん進んでいっておりますので、それをいかにして食い止めるかというところが今の課題になっております」 ■高齢化深刻な建設業界・3人に1人以上が55歳以上 団塊の世代が全員75歳以上となり、高齢化が進むことで様々な問題が生じると言われている「2025年問題」。 特に深刻なのが建設業界です。 総務省の労働力調査によると、建設業の就業者で55歳以上の割合は年々増え続け、2023年には約37%に。 その一方で、29歳以下は約12%にとどまっています。