伝統校の立大が存在感 高林新監督が手腕発揮―大学駅伝
大学駅伝で今季、長く低迷していた伝統校の立大が存在感を示している。 10月の箱根駅伝予選会を1位で通過して3年連続の本大会出場を決めると、今月3日の全日本大学駅伝は初出場で7位に食い込み、来年のシード権を獲得。主将の安藤圭佑は「強い大学とも勝負できるようになってきた」と明るい表情で話す。 全日本では7区でエースの馬場賢人が区間4位の力走を見せて11位から7位に押し上げ、アンカーの安藤が順位を守った。箱根予選会の半月後という短い準備期間で結果を残し、高林祐介監督は「選手に能力があるんだと改めて感じた」と自信を深めた。 2022年度に55年ぶりの箱根出場に導いた上野裕一郎監督が昨秋、不祥事が報道された後に解任された。後任となったのが、現役時代に強豪の駒大、トヨタ自動車で活躍し、駒大コーチを務めていた高林氏。今春に立大の監督に就き、早速手腕を発揮した。 チームはそれまでスピード強化を重視していたが、新監督は選手に粘り強さがないことに気付き、練習内容を大きく変えた。約20キロの長距離走を毎週行うなどして、弱点克服に注力した。「タフさが出て、結果にも表れている」と安藤主将は言う。 年明けの箱根ではシード権が獲得できる10位以内が目標。前々回は18位、前回は14位で、今回こそは、と士気が高い。主将は「少しずつ近づいている感じはあるが、どんどん上を狙うチームになっていかないといけない。箱根までにまだまだ力をつけたい」と意欲的に語った。