【JBCスプリント】武豊騎乗の3歳馬チカッパ 絶対王者不在の路線に断を下して長期政権へ!
[JpnI・JBCスプリント=2024年11月4日(月曜)3歳上、佐賀競馬場・ダート1400メートル] チカッパ(牡3・栗東=中竹和也厩舎) 父リアルスティール 母ユニキャラ 母の父イントゥミスチーフ デビュー2戦は芝で持ち味が生きなかったが、持ち前の先行力を生かしてダート転向3戦目で初勝利。昇級初戦で強敵ぞろいのオキザリス賞でも、中団から外々を回る競馬で2着を確保した。3着以下を3馬身半も引き離す好内容。14番人気の低評価を覆すと、続く1勝クラスはそれがフロックではないことを証明するように、2馬身半差で完勝してみせた。 オープン入り初戦のヒヤシンスSは初のマイル戦や直線の不利もあって5着に終わったが、距離を短縮した昇竜Sであっさりとオープン初勝利を飾る。もはや、ダート短距離馬としての資質の高さは誰の目にも世代屈指と明らかになった。ダートダートグレード初挑戦となったJpnⅡ兵庫CSはエートラックスの逃げ切りを許して2着に終わったが、続くJpnⅢ北海道スプリントCは中団から上がり最速となる36秒8の末脚を披露。前走で後塵を拝したエートラックスにリベンジを果たし、第1回のメイショウモトナリ以来、実に27年ぶりの3歳馬Vを成し遂げた。 そして迎えたのが、前走のJpnⅡ東京盃。前半3ハロン34秒2という速い流れの中、中団のインで脚をためて機をうかがう。直線でスムーズに外に持ち出されると鞍上のアクションに応え、こちらも2005年アグネスジェダイ以来、19年ぶりの3歳馬制覇を達成した。オキザリス賞以来のコンビとなった名手・横山典は「馬体重が増えてとてもたくましくなり、いい馬になっていました」と称賛。今回は武豊とのコンビに戻るが、米国遠征から佐賀へはせ参じるレジェンドにとっても楽しみな騎乗に違いない。 中間は10月31日の栗東坂路で堂々の1番時計(4ハロン49秒9―13秒6)をマーク。元気いっぱいの様子だ。このレースでは09年スーニ以来となる3歳馬Vを果たし、ダート短距離路線での〝長期政権〟を目指していく。
東スポ競馬編集部