岡崎慎司、ドイツ6部監督から指導者の道 将来は日本代表監督としてW杯でV
サッカー日本代表で歴代3位の通算50得点を挙げたFW岡崎慎司(38)=シントトロイデン=が17日、東京都内で引退の記者会見を開いた。右膝のけがが決断の理由だったと明かすとともに、今後の目標を披露。自身が創設したクラブ、ドイツ6部のバサラマインツの監督から指導者の道を歩み、将来は日本代表監督としてW杯で優勝することを掲げた。 代名詞のダイビングヘッドや泥くさいプレーで、記録にも記憶にも残る活躍をしてきた男が、現役生活に幕を閉じる。岡崎が会見で、2005年に清水で始まったプロ生活を振り返った。 「ある意味、自分が目標を口にしたものは、ほとんど達成できていないと思っている。やってきたことへの後悔はないが、記憶にはそういう悔しさだけが残っている」 向上心を持ち続けた38歳らしい言葉。「引退を決めた理由は右膝のけがが一番」と明かした。昨年12月、右膝の故障が悪化し、プレーができなくなるほどになった。「サッカー人生で初めてやめたいと思った。今まで諦めたことは一回もなかった。これが引退なのかなと」と当時の心境を語り、「燃え尽きてしまった」と引退を決断した。 一方で「続きを欧州で作りたいという気持ちが芽生えた。それはもうサッカー選手としてではないな」といい、「海外で味わった悔しさを忘れないために、欧州で(指導者として)挑戦する」と定めた。既にイングランドで指導者資格講習を受講。自身が創設したドイツ6部、バサラマインツの監督に就任し、次の道を歩み出す。さらに、力強く言い切った。 「やっぱり日本代表の監督になり、W杯で優勝したいというのがメインの目標」 日本代表通算119試合に出場し、歴代3位の50得点をマークしたストライカー。選手としては果たせなかった大きな目標への決意を示した。 苦しい時期もあった現役生活。ともに歩んできた家族には「海外に行ってからは一緒に苦労して成長していったと思う。その生活があったからこそ、サッカーでのつらさを乗り越えられた」と感謝した。魂のプレーでサポーターを沸かせた男が、指導者として新たなスタートを切る。(児嶋基)