リアル“プライベートバンカー”のぶっちゃけトークに唐沢寿明らキャスト陣が興味津々<プライベートバンカー>
唐沢寿明が主演を務めるマネーサスペンスドラマ「プライベートバンカー」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)が、いよいよ1月9日(木)よりスタート。このほど、同ドラマの記者会見が東京・六本木のテレビ朝日にて行われ、主演の唐沢のほか鈴木保奈美、上杉柊平、土屋アンナ、MEGUMI、安井順平、吉田ウーロン太、夏木マリ、橋爪功という総勢9人の豪華キャストが登壇した。 【写真】軽妙なトークで常に会見の場を沸かせた唐沢寿明 ■唐沢寿明が“悪魔的凄腕プライベートバンカー”を演じる 本作は、富裕層を相手に資産管理や資産形成の助言を行うスペシャリスト“プライベートバンカー”が、金にまつわる問題を解決に導く痛快マネーサスペンス。唐沢演じる圧倒的な金融知識と人脈を持つ“悪魔的”凄腕プライベートバンカー・庵野甲一が、資産家一族の金にまつわる問題に切り込んでいく。 庵野に一族のプライベートバンカーとなることを依頼する資産7000億の大富豪で、外食業界のトップに君臨する「天宮寺アイナグループ」社長・天宮寺丈洋を橋爪功が、その妻で、経営の実権を握る副社長・天宮寺美琴を夏木マリが演じる。 天宮寺家の長男で、「天宮寺アイナグループ」の常務取締役・天宮寺努には安井順平、その妻・果澄にはMEGUMI、天宮寺家の長女で、同じく「天宮寺アイナグループ」の常務取締役・天宮寺沙織には土屋アンナ、天宮寺家の次男で民自党議員・天宮寺昴には吉田ウーロン太。 また、庵野が信頼する助手・御子柴修役で上杉柊平が出演。さらに、唐沢と地上波ドラマで33年ぶりの共演となる鈴木保奈美が登場。庵野との出会いをきっかけに、金融の知識を身につけていくだんご店の二代目社長・飯田久美子を演じる。 ■夏木マリのド迫力な髪型はイジりたくなる? 撮影現場の雰囲気について、唐沢は「結構せりふとか大変なんですが、なぜか現場は和やかで不思議な感じです。昨日も(夏木)マリさんと一緒の撮影だったんですが、どうしても(マリさんの)髪型が僕に被ってくるんですよね。少し位置をズレてもどうしても入ってきちゃうっていう(笑)」と、笑いを交えて明かす。 さらに、「もう少し頭(のボリューム)が小さくなってくれると。日に日に大きくなるんですよね。第1話でお会いした時も(髪型を見て)『わっ、すごい!』と思ったんですけど、昨日会った時に『あれっ?』て思って。一回り大きくなってたんです。(回を重ねるごとに)どんどん大きくなっていくのか…」とイジり気味に語り、一同の笑いを誘う。 すると夏木は、「昨日は3話の撮影で、ちょっとヤマンバっぽくなっちゃったんですけど。でも(資産)7000億ですから。(実際の資産家一族も)このくらいヘアメークを呼んでやっているんじゃない?」と余裕たっぷりに返答。早くも雰囲気の良さを感じさせるやり取りを展開した。 夏木の髪型については、鈴木も「マリさんはこんなにみんなが言いたい放題言っているのに怒らなくて、なんていい方なんだろうって毎日感動しています(笑)」と語るなど、夏木の振る舞いを絶賛。そんな鈴木と33年ぶりに共演を果たした唐沢は、「いずれラブストーリーやりたいですね」と今後の展開に期待をのぞかせた。 上杉は唐沢との共演について「唐沢さんとの共演シーンでは、基本的に金融の知識を説明することが多いので、せりふも複雑なものが多かったり、知らない知識のものも多かったりするんですが、唐沢さんからいろいろと声を掛けてくださって。いい空気の中でお芝居できる環境を作っていただいてありがたいです」と、座長の心遣いに感謝を。 そんな中、MEGUMIや安井からは橋爪が突然見せるアドリブに痺れているといった声が。すると橋爪は「僕はアドリブは一切使ってません。せりふ忘れてるだけなんで」と茶目っ気たっぷりに告白。続けて「このドラマはチーフ監督の西浦(正記)さんがやっているので、僕は彼の言いなりでやってるだけなんです。素晴らしい演出家なので、言う通りにやっていればまず間違いないんで。あとは唐沢くんの魅力で番組を引っ張ってくれれば」と、主演と監督に全幅の信頼を寄せた。 ■リアルプライベートバンカーの発言に唐沢寿明「金じゃねえか!」 今回の記者会見では、「何でもやるリアルプライベートバンカーに何でも質問会」と題し、実際のプライベートバンカーに仕事について根堀り葉掘り聞いていく企画を実施。リアルプライベートバンカーのX氏が匿名、顔出しなし、ボイスチェンジャー付きでリモート参加し、あらゆる質問にNGなしで答えていった。 まず、プライベートバンカーの仕事については、「クライアント一族の資産の管理・運用ですとか、株や債券、不動産の運用のアドバイスが中心なんですが、特に資産を持っている方々は相続や税務対策といったところをアドバイスすることが多いです。 ただ実務面で言うと、ほとんど身の回りのことのご相談、例えば『この分野に精通している税理士や弁護士を紹介してくれ』ですとか、『別荘を作りたいから用地の選定から一流の建築士、インテリアデザイナーを使って作ってきてくれ』というようなことまで幅広くやっております」とのこと。もはや執事のような存在となっているようだ。 そこからキャスト陣がX氏へ質問。まず吉田は、「実際どれぐらいの財産を持ってる人だったらプライベートバンカーを雇えるんですか?」という疑問をぶつける。X氏は「私の場合は、私のことを信頼していただいて、必要としていただいている方であれば財産がいくらということでお受けしているわけではないです」と回答。 引き受ける条件としては、「本当に信頼していただけるかということと、その方の人徳みたいなものですね。私も信頼しなきゃいけないので、そういったところがお互いある方であれば、お受けしようと思っております」とのこと。資産額についても特に基準はないそう。 すると唐沢は、「今(プライベートバンカーを)担当されている方が何人もいらっしゃると思うんですけど、その方たちは(総資産)いくらくらいの方々なんですか?」と尋ねる。するとX氏は「そうですね、大体1000億超えるくらい…」と返すと、すかさず唐沢は「金じゃねえか!」とツッコみ、会場を笑わせた。ちなみに、現在担当しているのは「3ファミリー」で、それくらいが限度なのだとか。 「1000億の一族を担当するXさんの報酬は、年俸でどのぐらいなんですか?」という質問には「当然大谷翔平選手ほどもらうことはないとお伝えさせていただきます」と絶妙な返答。「ということは山本由伸選手くらいはもらっている?」という深追いには、「その何千分の1くらいですね」と明かした。 報酬の決め方については、「私の場合はクライアントの言い値で決めていただいてます。ある方は本当に電卓を叩いて『この額でどう?』と毎年ご提示される方もいらっしゃいますし」とのこと。すると夏木は、今回のドラマにおいて「天宮寺家も庵野さんにそういう感じで(小切手を)渡してましたもんね」と、実感を込めて語った。 ■リアルすぎる修羅場エピソードにキャスト陣も大興奮 MEGUMIは少し視点を変えて、「人は(資産を)いくらくらい持つと揉めるんでしょうか?」と、お金のスペシャリストだからこそ聞ける質問を。それに対しX氏は、「額というわけではないんですが、感覚的には10億以上持たれている方々はだいたい揉めますね」とリアルな回答。 実際にX氏が経験した揉め事に話が及ぶと、「お父さまが急死された後、『母・娘 vs 息子とその嫁』というような形で相続争いがありまして。私はお母さまと娘さんの方のプライベートバンカーという立ち位置だったんですが、(それぞれが住む)2軒の家は一戸建てで隣り合わせで暮らしてたんです。 そんな中で、息子さんがお母さん方の電話口に盗聴器をしかけたり、玄関口にカメラを仕掛けたりして、それに大変お母さまが怒りまして、『Xさん、息子夫婦を調査するために興信所をつけてちょうだい』という依頼を受けました。興信所も、選定から契約、日々の調査内容が全部私のところに送られてきて、それをお母さまにお伝えするとう仕事もありました」とさらりと明かしてくれた。 ちなみに、X氏はその際、自身が母と娘側のプライベートバンカーだということは息子夫妻には伝えていなかったとのこと。まさにドラマのような実話だが、本作の天宮寺家に当てはめると「美琴(夏木)&沙織(土屋) VS 努(吉田)&果澄(MEGUMI)」という構図となり、キャスト陣はその話をよりリアルに感じていた様子だった。 そんなX氏は、もともと金融機関に勤めていた経験を活かしフリーのプライベートバンカーとなったそう。会社から独立しこの道で活躍している人は「50人いるかどうか」の狭い世界だからか、その人がプライベートバンカーかどうかは「常に周りを意識してる感じですとか、バーとか行くと誰か知っている人間がいないか常に気にしてしまいますので、立ち回りでわかります」と教えてくれた。 そうした世界を渡り歩いてきたXさんでも、この仕事を辞めたくなることがあるのか尋ねると、「時にはありますが、これが天職だと思って、私しかできない仕事だと思ってやるしかないなと思ってます」と、仕事人らしいコメント。 仕事のモチベーションについては、「クライアントの方で本当に信頼を受ける方であれば(何でもしてあげたい)。資産を持ってる方であればあるほど、孤独で不幸という方々が大変多いんです。なので、そういった方々の心を少しでも和らげたり、(自分の存在が)プラスになるということがモチベーションですね」と、まさにプロフェッショナルとしての言葉を聞かせてくれた。 最後に唐沢は、「視聴者の皆さんには、興味津々な内容で楽しめると思いますし、天宮寺家の皆さんの迫力のあるキャラクター作りという意味でも楽しめますし、ちょっぴりコメディー要素も入って見やすくなっていますので、必ず楽しんでいただけると思います。ぜひご覧ください」とコメントし、会見を締めくくった。