日産ガバナンス委が会見 報告書を公表(全文1)典型的な経営者不正
日産自動車のガバナンス(企業統治)体制の見直しについて議論する外部有識者らの「ガバナンス改善特別委員会」は27日、横浜市内で開いた記者会見で報告書を公表した。 【動画】日産、ガバナンス改善特別委員会が報告書公表 午後8時15分から会見(2019年3月27日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「日産、ガバナンス改善特別委員会が報告書公表 午後8時15分から会見(2019年3月27日)」に対応しております。 ◇ ◇
登壇者の紹介
司会:それでは時間となりましたので、これより日産自動車株式会社ガバナンス改善特別委員会による記者会見を始めさせていただきます。本日はお忙しい中、また遅い時間帯にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。 まず、前方の席におります当委員会の委員2名をご紹介いたします。当委員会の共同委員長の西岡清一郎弁護士。そして、同じく榊原定征氏でございます。なお、私は当委員会の広報を担当しております日産の【オオヤブ 00:02:18】と申します。本日の司会進行を進めさせていただきますのでよろしくお願いします。 本日はまず西岡共同委員長から報告書について15分程度ご説明させていただきます。皆さまのお手元には報告書の概要が配布されているかと思いますので、ご確認ください。その後質疑へと移らせていただきます。なお、質問につきましては私のほうから指名させていただきますので、ご質問がある方はその場で挙手をお願いいたします。また、会場使用の都合もございますので、本日の終了予定時刻は9時、21時とさせていただくことをご了承ください。 それでは西岡委員長、どうぞよろしくお願いいたします。
報告書の説明
西岡:共同委員長の西岡でございます。皆さまには本日、ご多忙のところ、そして夜の遅い時刻にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。感謝を申し上げます。これからは席に座りまして説明させていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。 まず私のほうから、当委員会の目的、報告書をまとめたプロセス、根本原因、そして提言の概要についてお話をいたします。まず背景と目的でございます。日産自動車は元会長らの不正行為を受け、2018年12月17日開催の取締役会において、当委員会を設置することを決議いたしました。 当委員会は独立第三者委員4名、私ども2人を含みます、および日産の独立社外取締役3名により構成されており、私とこちらにいらっしゃる榊原さんが共同で委員長を務めさせていただきました。当委員会の目的は、有価証券報告書の虚偽記載等を招いた日産のガバナンスの問題点に関する根本原因の解明を行った上で、日産の取締役報酬の決定プロセスの改善をはじめ、ガバナンスの改善策を提言するとともに、将来にわたり世界をリードしていく企業として、事業活動を行っていくための基盤となる健全なガバナンス体制の在り方を提言することでございます。 1月にも開催いたしまして、メディアブリーフィングで、ここでも説明申し上げましたが、当委員会はいかなる個人または法人の犯罪事実、または法的責任の有無を追及するのではないことを、あらためてここで申し上げます。皆さま方のお手元に配っております概要書でも、1ページ目に記載されているかと思いますが、今申し上げましたとおり、当委員会はいかなる個人または法人の犯罪事実、または法的責任の有無を追及するものではないということでございます。 それでは続いて、プロセスについて説明をさせていただきたいと思います。当委員会が報告書をまとめた過程について、少しお話をさせていただきます。当委員会は今年の1月から今日まで、合計5回の会合を加え、9回の分科会などを通じて40時間以上にわたり7人で討議を重ねてまいりました。当委員会はガバナンスの問題の根本原因の解明において、日産から提出を受けた2019年2月1日現在の内部調査報告書、日産の内部調査報告書、現CEO、取締役、および監査役を含む7名の日産関係者に対するインタビュー、ほかの日産関係者の発言やインタビュー記録、日産の定款、その他内部規則、過去の議事録、監査記録など、多数の資料やデータの分析を行って検討を行いました。