日産ガバナンス委が会見 報告書を公表(全文1)典型的な経営者不正
榊原氏「本日18時、日産取締役会に提出した」
榊原:私も共同委員長として報告書作成に参画していましたので、特段付け加える点はございませんが、1点だけご報告をしておきますと、本日18時からこの報告書を日産の取締役会にご報告をいたしまして、この報告書を提出をいたしました。そして今、西岡委員長が報告されたような内容で、概要をご説明をしたということでございます。 それにつきまして、日産の取締役会としては、この報告書の内容を真摯に受け止めると、誠実に対応するといったご回答をいただいたというふうに思っています。これを6月までに実行するには実務的な負荷は掛かるけども、極力6月の株主総会までにこういった体制を構築するように、最大限の努力をしたいといったようなコメントをいただきました。それ以外につきましては、皆さま方の質疑応答の中でお答えする点があればコメント申し上げたいと思います。私からは以上です。 司会:ありがとうございます。でしたら、これから質疑応答に入りたいと思います。お1人2問まででお願いします。また、必ずお名前と媒体名のほうをおっしゃってください。
日産の情報開示は十分なのか
毎日新聞:毎日新聞の「経済プレミア」の今沢といいます。まず1点目ですけれども、今回、ゴーン前会長の不正を認定されました。それで、日産はこれまで不正について細かいことを全然、公式には言ってこなかったんですね。今日、皆さんの、お2人の報告書を拝見しても、少しは詳しくなってるけど、項目であり、例えば私的流用とか会社資金の支出、この細かい内容については触れられてない。 でも、皆さんは会社から細かい内容を全て提示されてこういう判断をされたと思うんですけども、もっと詳しく、つまり捜査上の問題点はあるとはいえ、もっと詳しく言わないと、4月8日には株主総会もありますし、株主はこれで判断しなきゃいけないということになる。ほかのステークホルダーもですね。これで十分なのか、つまり日産の情報開示は十分なんですか、これで。 西岡:よろしいですか。じゃあ私のほうから答えさせていただきます。概要には項目で記載しましたけれども、報告書につきましては、これは8ページから11ページまで細かく事実を記載しております。ただ、なんのためにこの事実を記載したかといいますと、今回はガバナンスの改善すべき点があるかどうかということの委嘱を受けたわけなんですけれども、その前提としてガバナンスに問題があるかどうかということを判断するためにこれらの事実を認定いたしました。その事実の詳細はこの報告書の8ページから11ページまでに、事実の認定をし、その結果として日産のガバナンスには問題があった、企業統治には問題があったという判断をした次第でございます。 毎日新聞:じゃあすいません、2点目です。会社もゴーンさんやケリーさんから話を聞いていないし、それからこの委員会も話を聞いていないって書いてありますね。代理人からも話を聞いてない、代理人からもですね。普通やっぱりこういう認定をする場合は、反論、言い分を聞くのが普通、一般的なあれだと思うんですけれども、それをしてないで不正認定ということですが、それでいいんでしょうか。 西岡:今、ご指摘のあったとおり、ゴーンさん・ケリーさんからは話を聞いておりません。それは1つは、ガバナンスに問題があったかどうかということを判断するために事実の調査をしたということと、社内調査の結果とかそこで調べたものから、ガバナンスに問題があったという判断はできると判断したわけであって、そのためにあえてそこまで聞かなかったということでございます。 司会:でしたら、後ろの女性の方。 【書き起こし】日産ガバナンス委が会見 報告書を公表 全文2へ続く