「責任者の死亡により作業指示が大変に遅れ」 いなば食品「怪文書発表」がマズいこれだけの理由
いなば食品の対応を、もう一点評価するとすれば、報道に対して否定する表現はなく、「洗濯機置き場」の扱いを説明している程度だった点だ。ただ単に、どこに問題があるのか気づいていないだけの可能性は高く、それはそれで問題なのだが、素直に受け入れる余地があるようにも見える。 客観的な立場から、問題を捉えることにより、的外れな対応をとるリスクは軽減できる。いなば食品の採用情報ページによると、同社の企業理念は「独創と挑戦」、商品開発コンセプトは「真似しない、真似されない」だという。
他者との違いを明確にして、オリジナリティーを磨くことは重要だが、いざというときに「世間と自分たちのギャップ」を冷静になって見つめられないのであれば考えものだ。さらなる発展を目指すためには、これを機会に「どう見られているのか」「どう見られたいのか」をしっかりと考え直すのがよいのかもしれない。
城戸 譲 :ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー