オーツミルクが血糖値を急上昇させるってホント? 知っておくべきことを栄養士が解説
加工食品を選ぶときに、聞いたことのない、または発音できない原材料は避けるべきだという話を聞いたことがあるかもしれない。これはドラッグストアのレシート並みに長い成分リストを見たときに思い出したい賢いアドバイスだけど、オーツミルクの成分表示で見慣れない、または論争の種になりそうな成分について、ショーンさんは「種子油は避けるべき」だという迷信を無くしたいと語っている。これはSNSのインフルエンサーたちがよく吹聴する誤解であり、彼らの多くは正式な栄養学の資格を持っていない。 「消費者はこれらのウェルネス系インフルエンサーのアカウントで見た情報を鵜呑みにして、種子油はすべて体に良くない、または成分表示に記載されている発音できないものは避けるべき、と信じ込んでしまうことがあります」と彼女は続ける。「ですが、決してそんなことはありません。実際、種子油の多くには多価不飽和脂肪酸が含まれており、心臓のサポートといった健康メリットがあることが分かっています」 たとえば、オーツミルクのなかにはひまわり油や菜種油が入った商品があるけれど、どちらも不飽和脂肪酸やそのほか有益な栄養素を含んでいる。さらに、ジェランガムなどの増粘剤は、食品の食感を良くしたり商品を結着するためによく使用される。これらの安全性についてはさまざまな憶測があるが、米食品医薬品局(FDA)が安全であることを確認しています、とショーさんは説明する。また、添加糖は常に注意して摂取量を最小限に抑えるべきだけど、無糖やプレーンなど砂糖の入っていないオーツミルクを選ぶことで回避できる。
また、一般的に全粒穀物ベースのオーツミルクは、たとえばアーモンドのようなほかの植物性ミルクに比べ、食物繊維とたんぱく質量がやや多い傾向にある。さらに強化オートミルクには、カルシウム、ビタミンD、ビタミンAなど、通常牛乳に含まれる栄養素が加えられている。 昔ながらの牛乳のようなクリーミーさを出すために油を添加した一部のオーツミルクは、ほかの代替ミルクに比べて若干脂肪分が高いことがあり、フレーバーや甘味を加えたオーツミルクには砂糖が添加されることが多いですが、これらを一まとめに論じないことが大事です、と語るムーアさん。「オーツミルクに含まれる砂糖や脂肪は、メーカーによって、または同じメーカー内でも商品によって成分が異なるので、標準的な量はありません」と続ける。したがって、自分の食習慣に合った成分で作られた商品を選択することが大切になる。 またオーツミルクの環境への影響について、人間の健康に関わる部分なので気になるかもしれないけれど、オーツミルクはうれしいことに、牛乳に比べて温室効果ガスの排出量や水の使用量が少ないことが研究で示唆されている。