常本佳吾が海外移籍1年目で示した“勝者の心構え”「タイトル獲得が使命と思ってスイスに来た」
リーグ30試合に出場。ベストイレブンにも選出
そんなセルヴェットに今季移籍した常本は、加入直後から右サイドバックのスタメンを確保すると、リーグ30試合に出場。選手投票で選ばれるリーグベストイレブンにも選出されている。 「悪いときは自分に目を向けるべきだし、よかったときは周りに感謝しなきゃいけないと常に考えています。みんながサポートしてくれるおかげで自分の長所だったり、自分のいいプレーができていた。ただ1年間通してのプレーでベストイレブンに選ばれ、他のチームの選手に認められたところはシンプルにうれしいです。これを継続してもっともっと良い選手にならなきゃいけないと思っています」 セルヴェット監督のレネ・ヴァイラーは鹿島アントラーズ時代の監督でもある。常本の資質をよく知っているからこその獲得であり、常本にしても確かな信頼関係がある中で海外挑戦をスタートできたことは大きかったことだろう。 「レネのサッカーは、一人一人が持ってる100%を引き出して組み合わせる、それをつなげるサッカーなので。自分は1対1の守備のところを評価してもらえているし、最近ではクロスのところも戦術の中に取り込んででくれている」 バーゼル戦後にそう話していた。ビルドアップからの組み立てで常本が重要な役割を果たしている。サイドでボールを引き出すだけではなく、ハーフスペースに流れて変化をつけたり、オーバーラップからの鋭いクロス、そしてカットインしてのパスやシュートでのチャンスメイクも行う。そんな中、常本は手応えとともに「数字がついてこない」点を反省し、練習からの取り組みの重要性も口にしていた。 「日本ではなかなかこっちの放送がないですから、そういう意味でもアシストやゴールに関与するというところは意識しています。普段のトレーニングからの取り組みでもっとそこのクオリティを上げられる余地があるし、そこが上がればチームももっと順位を上げていけると感じています」