鳥の保護やバードウォッチングにAIアプリが大活躍、6000種を超える鳴き声を識別
耳を助ける
鳥の鳴き声識別アプリは、特に聴覚障害のある人にとってバードウォッチングをより身近なものにした。 約5年前のある朝、エリン・ロリンズ・プレッチさんは目覚めると、珍しい病気のせいで聴力の約80%を失っていることに気づいた。最初は、以前よりもはるかに静かな新しい世界をうまく切り抜けるのに苦労した。その後、バードウォッチングに出会ったのだ。 「外にでて鳥に集中している時は、他のことは何も気にならなくなります」と、ロリンズ・プレッチさんは言う。 しかし、他のバードウォッチャーが視界から外れた鳥を追うのに役立つさえずりなどの高い鳴き声のほとんどをロリンズ・プレッチさんは聞き取れない。そのため、彼女はスマートフォンを外に持ち出し、Merlinを起動するようになった。 「ガーデニングをしていたり、庭にあるたくさんの餌箱の手入れをしたりしている時は、スマホで録音ボタンを押すだけです」とロリンズ・プレッチさんは言う。 「鳥たちが鳴くと、私のスマホに鳥が一羽ずつ表示されます。(Merlinが)私のために鳥の鳴き声を読みだしてくれるのです。私がこのアプリをどれほど気に入っているかは言葉では言い表せません」
文=Kiley Price/訳=杉元拓斗