ホンダ・日産の経営統合でクルマはどう変わる?カギ握るホンダのハイブリッド技術、説明会が「ギリギリ」だった理由
■ ホンダの軽自動車「N-BOX」の活用にも注目 今回、筆者が試乗した新型プレリュードはFF(前輪駆動車)であり、FR(後輪駆動車)で出力がより大きなフェアレディとは車格が違う。 それでも今後、日産がフェアレディZをEV化する際には、ホンダとの協業は必然になるはずだ。 そうなると、日産のスポーツカー「GT-R」とホンダのスポーツカー「NSX」についても同じ流れが考えられる。 現行GT-Rは、生産がすでに終わっている直近のNSXに比べて、全高や重心が高く、また商品性として目指す方向も違う。 だが、EV化という大きな変化の中では、高価格車なのでプラットフォームは別々になるかもしれないが、モーター、インバーター、バッテリーなどでの共通性が高まることは十分にあり得るだろう。 そのほか、新車価格に対する製造コストが比較的高い軽自動車についても、日産と三菱が今後、軽自動車でシェア1位のホンダ「N-BOX」をどう活用するかが見ものだ。 ホンダ、日産、そして三菱の“連合軍”の形がどうなるかは今後の交渉次第だろう。経営統合に向けた協議の行方に注目していきたい。 桃田 健史(ももた・けんじ) 日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなどのレースにレーサーとしても参戦。ビジネス誌や自動車雑誌での執筆のほか、テレビでレース中継番組の解説なども務める。著書に『エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?』『グーグル、アップルが自動車産業を乗っとる日』など。 ◎Wikipedia
桃田 健史