生後2ヶ月の息子に違和感…その後、大学病院で判明した命に関わる病とは。母の思いに迫る
「うみちゃんは生きてるよ!ひなとゆうみが守るから大丈夫だよ!」
海陽くんはまだ4歳ということもあり、自身が病気ということはわかってはいません。しかし、外にいきなり出てはいけない、 防護服を着けなければいけない、手には靴下を着けなければいけないということはわかっているといいます。そのため、いきなり外に出てしまうことはありません。 必ずお母さんに「ぼうしは~?」「手は~?」と確認してくれると話します。 「まだ遊びたい盛りの4歳の男の子なのに、その姿が助かる反面、ときどき心がギュっとなります」 海陽くんにはお姉ちゃんのひなちゃん、お兄ちゃんのゆうみくんがいます。海陽くんの病気が分かったとき、ひなちゃんは5歳、ゆうみくんは3歳でした。海陽くんの日焼けがひどく、お母さんが人生の中で1番泣き続けた3日間には意味はわからないながらも、何かあったと悟ってくれていたのです。 そんな2人から出た言葉は「うみちゃんは生きてるよ!ひなとゆうみが守るから大丈夫だよ!」 泣き続けるお母さんに言ってくれたその言葉で、お母さんにはスイッチが入り、そこからは決して泣くことはありませんでした。少し潤んだとしても、あの3日間のように泣くことはこの4年間一度もないといいます。 「それはひなとゆうみのおかげです」 忘れてはいけないもの、守らなければならないもの、やらなくてはならないものに気づかされ、心臓に杭を打った感じだったといいます。 ひなちゃんとゆうみくんには、数えきれないくらい助けてもらっていると話します。防護服を着けている海陽くんを見て、道行く人や、公園で遊んでいたお友達、ひなちゃんとゆうみくんの幼稚園の送迎などで見かけた幼稚園のお友達やその保護者の方々から「なんでそんな格好しているの?」と聞かれることも多くあったのです。 そんなときには、必ずお母さんより先に「海陽は太陽に当たれない病気なんだよ!だから帽子をかぶっているの!この帽子はね、ママが手作りしたんだよ!すごいでしょ」と言ってくれるといいます。 その温かさに何度助けられたことか…とお母さん。そして、いつも海陽くんが太陽に当たってしまうことがないように見守ってくれるのです。そうした2人の姿に「嬉しい反面、ありがとうとごめんね…という気持ちが入り混じるのが本音です」といいます。 またひなちゃんとゆうみくんに、海陽くんの病気について簡単に説明はしていました。しかし太陽に当たれないだけで、治ると思っていた2人。 2021年3月19日に開始した海陽くんのInstagramは、まだ色素性乾皮症A群と診断を受ける前でした。このInstagramをすぐに読売テレビさんが気づいてくださり、生後半年からドキュメンタリーを撮っていただいたといいます。 その海陽くんのドキュメンタリーや24時間テレビへの出演などから、2人は海陽くんの死に気づきます。気づいたのは昨年のこと。2人はときどき、海陽くんの死を感じるときやもしかしたらずっと一緒にいられないかも…と意識したときに泣いているといいます。声をあげて泣くことも、ひっそりと隠れて涙を流すことも…。 「まだ7歳と8歳の子どもたちですが、死というものを感じています」 海陽くんのお母さんがInstagramを開始した理由は3つありました。1つ目は、世界中の中で海陽くんを治せる人や、お金をたくさん持っていて海陽くんにそのお金を使ってくれる方を探すためです。2つ目は、検索してもわからない情報を知るため。3つ目は、先に私生活を見せることでひなちゃんとゆうみくんがいじめられないようにするためだと話します。