第93回選抜高校野球 明豊高選手紹介/1 /大分
<センバツ甲子園> 第93回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高野連主催)に出場する明豊。コロナ禍で大会が中止された昨年から2年越しの夢舞台で選手たちは日本一を狙う。ベンチ入りする18人の横顔を紹介する。【辻本知大】 ◇背番号1にこだわり 京本真投手(2年) 189センチの長身が目を引く最速143キロの本格派右腕。「甲子園では自分の最速より、チームを勝たせる投手になりたい」と投球練習を重ねる。 昨夏のセンバツ交流試合では、ライバルの太田虎次朗投手(2年)が甲子園のマウンドに立った。その姿を見て悔しさが募った。 「あの光景を目に焼き付けた。新チームでは背番号1にこだわる」。直球と変化球の投げ分けで、相手打者を手玉にとる。 ◇「投手の良さ引き出す」 簑原英明捕手(2年) 個性豊かな投手陣の性格を熟知したリードが持ち味。「京本は『俺が決めてやる』と強気。太田はおとなしいが意外性がある。自分がコントロールして投手の良さを引き出したい」 理論派と評価され、寮に帰ってからも野球本を読み、対戦相手の特徴を調べて、研究を重ねる。「自分の判断が試合を左右する」と責任感も大きい。理想の捕手像は「技術だけでなく、頭脳で勝たせるタイプ」と語る。 ◇「本塁打を打ちたい」 竹下聖人一塁手(1年) センバツ登録選手の中で唯一の下級生。守備の場面でも、ひときわ大きく声を出し、投手を盛り上げる。 「下級生らしく元気いっぱいを心がけている。声かけで投手が投げやすい雰囲気を作りたい」 打者としても長打力が期待されており、思い切りの良いスイングが武器だ。「甲子園で全国レベルのチーム相手にどこまでやれるのか、本塁打を打ちたい」と気合十分だ。 ◇九州大会で逆転劇演出 黒木日向二塁手(2年) 昨秋の九州地区大会の準々決勝で、4点を追う八回で2点本塁打を放ち、逆転劇を演出した。川崎絢平監督も「黒木で勝った試合だった」とねぎらう活躍だった。バントなど小技も駆使し、50メートル6秒4と走力もある。 地元は津久見市。昨夏の県独自大会で優勝した古豪・津久見には、少年野球時代のチームメートが在籍。県の頂点に輝いても、甲子園に立てなかった旧友の分まで活躍を誓う。