3話考察『海に眠るダイヤモンド』孤島に咲く花、杉咲花の笑顔!
玲央は天国の刑務所からどこに向かうのか
玲央はいづみ宅に居候するようになったことをホスト仲間に話す中で、こう語る。 「一緒にテレビ見て話聞くだけでタダ飯食えて寝れるとこあるってさ」「すっげえ天国。でもなんかすげえイラッとする」 玲央の働くホストクラブの名前は「Heavens Jail」。いまの玲央は、まさに天国の刑務所にいるような状況だ。けれどいづみに、 「あんたが私をわからなくても、私があんたをわかってやれなくても、それは仕方がない。誰の心にも山桜はあるんだ」 と、百人一首の「もろともにあはれと思へ山桜 花よりほかに知る人もなし」を引用して語られた玲央は、「どっちもドブなら見たことないドブの方が楽しそうじゃん」と、いづみの企みに乗っかる決意を固める。 「さあ一緒にこの会社を潰そうじゃないか」 と言ういづみは何を考え、玲央とともにどう行動していくのか、いよいよ現代パートも本格的に動き始めそうだ。 なお、これまでの本欄で現代パートを何度か「令和」と書いてしまっていたが、現代パートの設定は2018年=平成30年であったことをお詫びして訂正したい。平成が終わろうとする頃。今から6年前。この設定が意味するところは何だろうか? ●番組情報 日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS) 脚本_野木亜紀子 演出_塚原あゆ子、福田亮介、林啓史、府川亮介 プロデュース_新井順子、松本明子 出演_神木隆之介、斎藤工、杉咲花、池田エライザ、清水尋也、土屋太鳳、宮本信子 他 音楽_佐藤直紀 主題歌_King Gnu『ねっこ』 U-NEXTにて全話配信中(有料) ●釣木文恵/つるき・ふみえ ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。 Edit_Yukiko Arai
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