マクラーレン750Sはオトナの夢も希望も欲望も、すべて叶える理想的なスーパーカー
究極のスポーツカーってなんだろう。これは、クルマ好きオヤジさんにとっては永遠のテーマ。ゴルフ帰りの車内とか、お酒の席とかで話し出したら、もうノンストップ。そのお話にさらに花を咲かせる一台が、マクラーレン750Sです。
マクラーレンはオヤジの胸を熱くするクルマです!
歴史とか出自とか、そういう点でみると、英国のスポーツカー、マクラーレンは、突出したものを持っています。1966年にオリジナルシャシーのマシンでF1に参戦。80年代から90年代初頭にかけてのセナとプロストによる黄金時代をおぼえている人も多いのでは? F1に加えて、ルマンやインディやカンナムといった世界的レースでも高成績を記録したマクラーレン。並行するように、一般向けスポーツカーも手がけてきました。最新モデルが日本でも続々登場しているなか、私が2024年にドライブしたのは、マクラーレン750Sであります。期待どおり、というのか、スポーツカー好きをけっして失望させない出来でした。
ひと目でわかるインパクトの強さがうれしいのです
LEON5月号でも紹介しているマクラーレン750S。成り立ちは、カーボンモノコックシャシー、凝った設計のサスペンション、ミドシップの4リッターV8エンジン、そしてディヘドラルドアをそなえた有機的なボディデザイン、となります。 スポーツカーのおもしろさは、メーカーのクルマづくりのコンセプトがSUVやセダンより、はるかに色濃く出るところでしょう。たとえばフェラーリは、新型が出るたびにスタイリングを大胆に変えてきます。
マクラーレンは、750Sや新型になったアルトゥーラが属する「スーパーカー」、エルバやセナの「アルティメット」、ツーリングなどにより適したGTSの「GT」など、製品をカテゴリー分けしています。それでも、ぱっと見でマクラーレンのスポーツカーとわかるデザインです。
高速で泳ぐ、ホオジロザメのモチーフは継続
マクラーレンのデザインにおける独自性は、「自然物こそ究極の機能美」と語っていた前任のヘッドオブデザインのポリシーが色濃く反映されたものです。750S(と従来の720S)のデザインモチーフは、水圧をものともせず高速で泳ぐホオジロザメだといいます。 2024年に日本市場に導入された750Sは、クーペとスパイダーがなんと同時に発売されました。私は、クーペは千葉の「The Magarigawa Club(マガリガワクラブ)」なるドライビングクラブが所有するコースで、スパイダーは公道でドライブ。