理科教師が明かす、我が子を「理系に強い子」にする“最強の武器”とは
イメージ力を養うには、これが最強。
ではイメージ力を鍛えると言ってもどのようにすれば良いのでしょうか。 一番簡単にできてかつ、効果が絶大なのが自然体験などの実体験を沢山積むことだと私は考えています。 五感をフルに使って経験した実体験が、理科の授業で出てきた内容と結びついた時、リアルな映像として頭の中でイメージされるのです。 たとえば自然体験や外遊びの中で、以下の経験があるとしましょう。 ・木から葉っぱが落ちる時と実が落ちる時では、落ちるスピードが違う ・ダンゴムシはジメッとした場所に多くいる ・暑い日に自動販売機で買ったペットボトルの周りに水滴がついていた これらはそれぞれ小学校理科の「物と重さ」「身の回りの生物」の分野、そして中学校理科の「状態変化」の分野に大きく関係してます。 また、そういった自然体験の中で 「昨日雨が降ったから川の水が増えているね」 「今風が吹いたから木から葉っぱが落ちたんだね」 など実際に目に見える事象だけでなく、その前後の様子をイメージできるような声かけをすることで相関関係や因果関係についても学ぶことができます。 このような経験が感覚として残っている子どもは、はじめて理科の授業で実体験と結びついたときに、「あのときのことか」と経験とイメージがつながります。 この「経験と原理がつながる体験」は「もっと知りたい」「じゃあこの現象は?」などと理科への興味につながるきっかけになるとわたしは考えています。 つまり、五感をフルに使った経験・体験は、理系科目に必要なイメージ力に直結する、最強の武器なのです。幼少期から沢山の実体験を経験させることで、少しでも理科離れが防げたらいいなというのが私のささやかな願いです。
【Profile】いわママ(@iwamama_ikuji)
2歳男の子のママ。大学院卒業後、公立高校の化学の教員として勤務。 夫の県外転勤に帯同し、退職。 2022年6月からインスタグラムでおうち実験を中心とした理系知育について発信中。 2023年3月~都内で幼児向けの実験教室を開催。 現在はフリーランスとして、Webスクールの講師など務めている。 資格 中学校・高校教員免許(理科) JAKC認定キッズコーチングアドバイザー