「セガ」と「サミー」の経営統合の裏に、若い2代目の苦労 異なる社風に飛び込み、セガのスマホゲーム領域を開拓
◆いろいろな役職を兼務することでわかった経営の本質
――経営者としてどのような心がけをしていますか。 私はすべてのビジネスで素人です。 会社のなかでパチンコ・パチスロやゲームに誰よりも詳しいわけじゃないです。 過去、アニメの会社の会長もやっていましたけど、アニメに精通していることもないです。 他に、リゾートホテルの会長やバスケチームの会長もやりましたけど、どれも全然詳しくないんですよね、現場のプロに比べれば。 でも、経営の本質は、いかに人の心にやる気を起こさせてあげるかです。 プロが現場にいるんだから、私は現場のプロよりプロになる必要はありません。 そういう意味で、私は割り切って経営に徹しています。 いかにチームを作り、やる気になってもらうかです。 セガネットワークスを立ち上げた頃から、父親と私の間にはまだ何人も役員がいたんですけど、やっぱり自分が一番親父のやりたいことを実現できるんじゃないかなと思うようになりました。 「社長を私がやる、継ぐ」というのを意識したのは、その頃からだと思いますね。
■プロフィール
1979年1月11日生まれ。明治学院大学国際学部卒業。大學卒業後、国際証券へ入社。2004年にサミーに入社。2005年からセガに出向し、米国拠点でデジタル配信ビジネスを立ち上げる。2012年米UCバークレー大学経営大学院(MBA)を卒業後帰国し、スマートフォン用ゲーム開発の社内ベンチャーを立ち上げ、CEOに就任。2017年にセガサミーホールディングスの社長となり、社内の改革を推し進める。現在、セガサミーホールディングス代表取締役社長グループCEO、セガ代表取締役会長CEO、サミー代表取締役会長CEOなどを務める。