歯医者に水槽があるのは「水」でストレスが癒えるから!? 【噴水・湯舟・水族館など…】には神経をリラックスさせる効果があった!
想像してみて。海辺に座って、砂浜に足を潜り込ませて、波の満ち引きに耳を傾けているところを。 【写真】自宅を癒やしの空間にする5つの方法 いい気分になってこない? 水の近くにいると、独特の安らぎを感じる。そして、それには理由があることが分かった。「ブルー・マインド理論」と呼ばれる、水の中や近くにいるときに感じる落ち着きのある状態は、夏に向けてTikTokが最近夢中になっているもの。水辺に触れたり近づいたりすることが心身の健康に良い影響を与えるという証拠が、今増えつつある。この夏の計画を立てているあなたは、ぜひ参考にしてみてはいかが?
Tik Tokで話題!「ブルー・マインド理論」
Tik Tokで今話題の「ブルー・マインド理論」は、もともと海洋生物学者ウォレス・J・ニコルズ博士による造語。彼によれば、「ブルー・マインド」とは、プールに浮かんでいるとき、海を眺めているとき、湖のボートに座っているとき、川沿いを歩いているときなど、「水の近く、中、上、下にいるときに人が体験する軽い瞑想状態」のこと。それは、平和、畏敬の念、つながり、人生への満足感といった感情と関連しているという。 この理論は、あらゆる形の水が私たちの健康にどのような影響を与えるかを探求するもので、それは私たちの体の約60%が水から成り、生命を維持するために水が必要であることを考えれば納得がいくかも。 実際、リラクゼーションのために、私たちがどれほど水を活用しているかを知るのは決して難しいことではない。例えば、波が打ち寄せる音や、雨が降る音をサウンドマシンで鳴らして眠りを誘ったり、空気を水で清浄したり、疲れた心身をリラックスさせて癒すために風呂に浸かるなど。 ブルー・マインド理論はそれをさらに一歩進め、水の近くや水の中にいることは、私たちの肉体的・精神的健康に不可欠であり、ハッスル文化を特徴づける不安や過剰な刺激に対する解毒剤であると主張している。
「ブルー・マインド理論」の仕組みと効果とは?
ブルー・マインドについて掘り下げる前に、予備知識として「レッド・マインド」について話をさせて。 ブルー・マインドの対比である、「レッド・マインド」は、アメリカの神経科学者であるキャサリン・フランセン博士が、ストレスや不安、怒りや絶望といった感情を指す用語として用いたもの。 つまり、私たちの日常的な機能でもある。仕事を片付けたり、ソーシャルメディアやニュースを見たりしているときに生産性に導かれ、緊張とハイテクに支配され、「闘争か、逃走か」モードになることだ。もちろん、物事を成し遂げるためには重要な考え方だけど、それが支配的な状態になると、燃え尽き症候群につながってしまう。 一方、ブルーマインドは「休息と、消化」を促し、レッド・マインドの状態から必要な休息をとり、より創造的で、思いやりがあり、つながりのある人間になることを促す。つまり、現代社会をヘルシーに生きるためのバランスを整えてくれるというわけだ。 ニコルズ博士によれば、水に関わると、神経系がリラックスするとのこと。そう言われて見れば、どんなに道が混んでいると分かっていてもドライブの時は近道よりも海沿いの道を選んでしまうし、湖のほとりに座ったり、川のせせらぎに耳をすますだけで気分が良くなる。プールサイドに寝そべってクリスタルブルーの水に反射する太陽を見たり、スパイシーな海の空気に包まれたり、規則正しく打ち寄せる波の音を聞いたり、飛び込んだときに体の隅々まで冷たい水を感じるのもプライスレス。 また、水の前ではストレスとコルチゾールのレベルが下がり、私たちの体を癒しと修復の状態へと導くという。これらの考え方は、自然環境が私たちの健康や幸福に及ぼす影響に関する研究結果、つまり自然の風景を見るとリラックスできるという研究結果と一致する。さらに、自然に触れることで、コルチゾールなどのストレスの生物物理学的マーカーが減少し、脳内のセロトニン(気分を高めるホルモン、別名「幸せホルモン」)産生を増加させることで、不安やうつ症状を軽減するのに役立つという。