「多嚢胞性卵巣症候群」の女性が不妊治療4年を経て授かった命「令和の子育て」夫婦の現実と本音
子どもを授かるまで9年。流産や不妊治療などを経て、待望の第一子も陣痛から27時間後に出産した(株)アンドエーアイの西真央さん。本人にしかわからない苦労があるなか、令和時代のパートナーとの関係の気づき方には、たくましさがありました。(全3回中の3回) 【写真】「大学時代に父親が4000万円の借金を負った過去も」波乱の人生を送る起業家・西真央さんの現在(全12枚)
■妊娠しづらい体とわかって「不妊治療を2年」 ── 24歳で「多嚢胞性卵巣症候群」が判明し、不妊治療を経験。結婚9年目でお子さんを授かられたそうですね。 西さん:現在2歳になる子どもがいます。結婚9年目で不妊治療による体外受精(顕微授精)で子どもを授かりました。その過程で2度の流産も経験しています。もともと22歳で結婚した当初から「子どもを早く産みたい」と思っていたんです。ところが、2年経っても授からないので病院で診てもらったところ、「多嚢胞性卵巣症候群」だと判明。人よりも女性ホルモンが少なく、そのせいで妊娠しづらいと言われ、24歳から不妊治療を開始しました。最初に通っていたのは有名クリニックでしたが、流れ作業的な対応に違和感があり転院することに。
そこからタイミング療法、注射による排卵コントロールなど、いろいろとトライしましたが、妊娠には至りませんでした。不妊の明確な原因がわからないと言われていたので、いろんなことをひとつずつ試していくしかない。このまま続けていても授かるのかどうかわからない。終わりが見えない状況に苦しい気持ちになることもありました。 ── 不妊治療中は、メンタルがネガティブに傾きがちになりますよね。 西さん:夫は結婚前から、「できれば子どもは9人くらいほしい」なんて冗談を言っていたくらい子ども好きだったので、すごく申し訳ない気持ちになってしまいました。また、口には出さなくても初孫の誕生を待ち望んでいる親たちに引け目を感じて心が苦しくなることも。ですが、そんな私の様子に気づいた夫が「自分たちの人生なんだから、他人のことをそんなに気にしなくていい。もしも子どもを授からなかったら、そのときは2人で生きていくのもいいよね」と言ってくれ、気持ちがずいぶんラクになりました。