「復興は失敗した」…住民が集団避難した集落で孤軍奮闘、起業家男性が目指す“元気な奥能登”
「奥能登を元気にする」を企業理念に掲げ、これまで過疎地での事業に取り組んできました。復旧・復興が程遠いと言える状況のなか「利益よりも成功事例を作りたい」と前を向きます。 能登半島地震から半年。専門家も「異常な災害だ」と指摘する一方、奥田さんは「南志見地区で出来るなら、能登でどこでも出来る」と、今も復興に向けて地域の魅力づくりに奔走しています。
編集後記:取材を振り返って…
被災地では仮設住宅の建築が進み、少しずつだが道路も繋がりつつある。「復興への槌音が…」と言いたいところだが、現地を取材していると、被災者は「ようやく」といった思いを抱いていることがわかる。「復興の遅れ」を指摘する声が多いなか、奥田さんが言い切った「失敗した」という言葉には重みを感じた。それだけ被災地ではインフラや生活基盤の復旧に時間を要しているのが現状だ。 そして人手が足りていない。震災直後に県知事が発した「能登への不要不急な移動は控えて」というメッセージの余波は、今や住民らの心に「諦め」という形で暗い影を落とす。その一方、ピンチをチャンスに変えようと奮闘する人がいる。
過疎地に賑わいを取り戻すために起業したとあって「世界に発信できるチャンス」と不屈の精神を見せる奥田さんには、能登半島で生きる人のたくましさがある。少しでも多く、長く、支援が入る事を願ってやまない。
*この記事は、MRO北陸放送とYahoo!ニュースによる共同連携企画です。