「ドラフト形式の文学賞」直木賞の今村翔吾さんが新設…12社が応募作品から指名し書籍化進める
直木賞作家で佐賀市で書店を営む今村翔吾さん(40)が代表理事を務める一般社団法人「ホンミライ」は20日、佐賀を拠点にした「日本ドラフト文学賞」を新設すると発表した。プロ野球ドラフト会議のように、出版社など12社が応募作品の中から優秀な作品を「指名」し、書籍化を進めるユニークな選考を採用する。 【写真】「佐賀之書店」の開店を祝う今村さん
対象は、日本語による自作長編エンターテインメント作品。応募資格はなく、作品の地域性も問わない。過去に他の文学賞で落選した作品でも応募できる異例の「敗者復活方式」を導入する。出版社の選んだ書籍が重複した場合は、抽選で出版元を決める。
公式サイトで21日から来年4月末まで作品を募集し、同9月中旬に佐賀市で行われる最終選考会で、出版する作品を決める。東京都内で記者会見した今村さんは、「私にとっても地方文学賞はプロ作家の道が開けた原点。いろんなタイプの作家が生まれるための間口を広げたい」と語った。