韓国LCCのパリ便、飛行中に「漏油」警告灯
【09月16日 KOREA WAVE】韓国の格安航空会社(LCC)「ティーウェイ航空」のパリ便で先月末、エンジン関連の油圧油が漏れる機体不良が発生したことが判明した。ティーウェイ航空はこの機体を当面の間、長距離路線から外して修理する。 TW402便(HL8211)の遅延報告書によると、当該飛行機はパリ到着の4時間40分前に「Y油圧油」が容量の半分ほどしか残っておらず、引き続き減少しているとの報告がティーウェイ航空の総合統制本部に伝えられた。 HL8211は、ティーウェイ航空が大韓航空からリースしたA330-200型機の1号機。ティーウェイ航空は、大韓航空とアシアナ航空の企業合併に伴って引き継ぐことになった欧州路線を運航するために、大韓航空からA330-200型機5機をリースした。 先月末、初の運航でパリに到着したが、機体不良が発生し、仁川に戻るTW402便は欠航となり、翌日に代替便が投入された。 初期段階でY油圧油減少が報告された際には、飛行機の計器には警告が表示されていなかったが、パリ到着1時間前にはY油圧油が5リットル以下に減少しているという警告が表示された。これに対し、操縦士は手順に従い、Y油圧油システムの作動を停止しても飛行や着陸に問題がないことを確認し、油圧ポンプの作動を停止した。 油圧システムは、操縦士が機器を操作する際に入力された値が機体に伝わるようにする全体的なシステムを指す。油圧油は、油圧システムを作動させるために使用される石油などの液体で、「Y」はエンジンから発生する熱を飛行機の前方に放出し、着陸時の減速を助ける逆推力装置に関連する信号だ。 ティーウェイ航空は、着陸後、現地の常駐整備士が最初に点検に当たったが異常は見つからず、追加の整備のために国内から整備士を1名派遣した。 常駐整備士と派遣整備士が再度点検する過程で豪雨に見舞われ、整備を中断したが、雨水により第2エンジンのパイロンに取り付けられた排水ラインで漏油の痕跡が発見された。「パイロン」はエンジンを支える構造物で、排水口の役割をするホースが取り付けられている。 この過程で、逆推力装置内のフィルターから漏油が確認され、さらに油圧ポンプの漏油も確認されたため、部品を交換した。 今回のパリ便の欠航事故後、ティーウェイ航空はHL8211を金浦―済州便にのみ投入することを決定した。機体不良が発生しても対応が比較的容易な国内線に投入し、経過を観察しながら整備にかかる時間を捻出する意図があるとみられる。 HL8211は引き継がれる前、大韓航空で整備を終え、8月初旬に油圧システムの点検、パリ就航前日の8月27日にも特別点検をしたが、明確な問題は特定されなかった。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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