美肌の湯で癒やされる!冬の蟹尽くしとパワースポットを堪能する出雲・玉造の温泉旅
美肌の湯、玉造の温泉水を使ったコスメ
玉造温泉街は、玉湯川沿いにショップやレストラン、足湯などがあり、散策するのが楽しいエリアです。出雲大社からはバス、または一畑電車で出雲市駅へ行き、JR山陰本線に乗り約30分で玉造駅へ到着。そこから車で約5分です。 温泉街の一角にある「姫ラボ」では、温泉水を使った石鹸やコスメが販売されています。実は玉造温泉の泉質を専門機関が調査したところ、温泉水を実際に朝昼晩の3回、8週間肌に付け続けると、肌の水分量がアップし、キメが細かく整うことがわかりました。天然の化粧水といわれるほどに優れていることがわかったそうです。 玉造温泉の泉質は、潤いをもたらす硫酸塩泉と、保温保湿効果が高くしっとり肌をつくる塩化物泉、さらに美肌効果の高いメタけい酸が多く含まれています。 人気の「姫ラボ石けん」は、ホイップのようなきめ細やかでふわふわの泡を店頭で体験することができます。 実際にこの泡で洗ってみると、肌がしっとりモチモチになったような実感があります。気になる方はぜひお試しを。 店長の藤田智加さんは、自身も初めて玉造温泉に入ったとき、入浴後の肌のツルツル感に衝撃を受けたといいます。「この湯上がり肌をできる限り再現し、温泉の良さを伝えたい。私たちの製品が玉造温泉をもっと知ってもらえるきっかけになったらうれしいです」とのこと。 姫ラボの商品は本店の他に、玉湯川の並びにある「玉造アートボックス」でも販売。こちらはさまざまな店が入った複合施設で、お土産や雑貨なども販売され、カフェもあるので、併せて訪ねてみると楽しいでしょう。
茶道、日本酒、神楽に温泉。日本の伝統文化を楽しめる「界 玉造」
本日のお宿「界 玉造」は、情緒ある玉造温泉の玉湯川沿いで、姫ラボからも徒歩2、3分。2022年に全面リニューアルしたそうですが、昔ながらの日本旅館の趣が残されています。客室へ向かう途中にある印象的な赤い太鼓橋は、昭和10年代に造られたもの。 このような太鼓橋が残っていることは全国的にも非常に珍しく、現在はもう造ることが難しい貴重な建築です。専門家が見ると、その技術の高さがうかがえるそう。 太鼓橋の外にある日本庭園を歩いた先には茶室「蛙瞑庵(あめいあん)」があります。こちらも同じ時代の古い建築です。 松江藩の大名、松平不昧公(まつだいら・ふまいこう)は茶人だったため、島根は茶の湯の文化が今も息づく街です。ここでは不昧公も学んだという三斎流のお点前で、抹茶と和菓子がいただけます。亭主が語る、この土地の歴史文化の話も興味深く、心豊かなひとときを過ごせました。 館内や客室には出雲の民藝、工芸が多く使われています。玉造駅の近くにある民藝の窯元「湯町窯」の陶器があしらわれた家具や、「天野紺屋」の藍染のファブリック、江戸時代から続く「鍛冶工房 弘光」の鉄製ランプなど、手仕事の品々を各所に見ることができます。 客室「玉湯の間」は入ってびっくり!なんと酒樽のテーブルがあります。奥の部屋の天井部分は木製のアーチ状になっており、麹室をイメージしているそう。全室露天風呂付きで、今回泊まった部屋は四角い檜風呂でした。まるで升?売店で販売されている入浴用日本酒をお風呂に注ぐのもおすすめです。島根は日本酒発祥の地ともいわれており、お酒好きは盛り上がりますし、そうでない方にもうれしい配慮です。 大浴場は、3方向ガラス張りの解放的な温泉と、外に露天風呂があります。 玉造温泉は古くから美肌の湯として有名であり、その歴史は1300年前に編纂された出雲風土記にも「湧き出る湯には不思議な力があり、一度入浴すれば肌が若返り、二度入れば病も治る。皆その湯を『神湯』と呼んだ」と記されているほどです。 ここにも美肌のための日本酒が用意されており、使い捨てのフェイスシートを浸してパックすることができます。さらに温泉水でパックもOK。せっかく美肌の湯なら、顔まで温泉に浸したい、という願いが叶います。 出雲らしい日本文化を多様に楽しめるのが「界 玉造」の魅力。夜には「石見神楽」が上演されました。 ヤマタノオロチの物語を目の前でダイナミックに熱演。特にオロチの動きは息を呑むほどの大迫力です。観客も神楽に少し参加できるユニークな仕掛けがありますので、どうぞお楽しみに。