友人が「節約のために、トイレは3回で1回流してるよ!」とドヤ顔で言っていました。不衛生としか思えないのですが、そんなに変わるものですか…?
節約のために、トイレの水を毎回流さないという人はいますか? お金のない学生時代などに思い付き実践した人、考えだけは浮かんだという人もきっといるでしょう。ただ、確かに使う水は減るので節約にはなっているかと思いますが、どの程度の節約なのでしょうか。不衛生さを我慢してでも、やる価値はある節約なのでしょうか。 本記事で、その効果を試算してみましょう。
水道代の目安は1リットル0.24円
水道代の単価は水道局によって異なります。本記事では、東京都水道局が試算に用いている1リットル当たりの単価0.24円で計算を進めていきたいと思います。例えば、風呂に180リットルの水を使用した場合の水道代は、180リットル×0.24円=43.2円となります。
トイレ小1回当たりの使用水量
TOTO株式会社が販売している衛生陶器「ピュアレスト」では、便器洗浄に3段階の水量が設けられています。 ●大:4.8リットル ●小:3.6リットル ●eco小:3.4リットル 小を1回流すだけで、2リットルペットボトル約2本分の水が流れているのですね。そう考えると、トイレを流す回数を減らして節約しようとするのもわかる気がしてきます。
3回に1回で節約できる水道代
友人は「大」か「小」かを明言していませんが、さすがに「大」を溜めるのは厳しいかと思いますので、本記事では「小」のときは3回に1回で流すと仮定します。一般的に排尿の回数は1日に5~7回程度、夜は起きないというのが正常と言われているので、3回に1回流すのであれば、1日に節約できる回数は平均4回であるとして計算してみましょう。 3.6リットル×4回×30日×0.24円=103.68円 なんと、1ヶ月でわずか約100円です。自宅のトイレが古いことから、使用水量が3.6リットルより多いとしましょう。しかし、2倍だとしても約200円です。学校や仕事に行っている人であれば、自宅で使用するトイレの回数は半分程度になるであろう点まで考慮すると、さらに微々たる金額になるのではないでしょうか。 これらの金額は排尿後にそのままとなっている不衛生さをカバーできる金額でしょうか?それで病気になったとしたら、医療費のほうが圧倒的に高い可能性があります。 さらに便器に汚れが蓄積しやすくなるので、トイレ掃除に使う洗剤量が増えているかもしれません。一気に流すことでトイレが詰まったら……? 排泄物を溜めてから流すのは、デメリットがメリットを大きく上回る節約方法かもしれません。