中学受験の学校選び「偏差値で決めない、これ絶対!」の理由を大人気YouTuberユウシンさんが解説。共学が増える流れのなか、男子校、女子校それぞれの良さとは?
偏差値だけで学校を決めるのはやめたい
――学校選びといえば、第1志望校だけでなく、第2志望、第3志望の学校選びも必要です。その場合、受験日をバラすほか、偏差値もバラバラにしたほうがいいですよね? そもそも、僕は学校を偏差値ばかりで選ばないほうがいいというのが持論です。お子さんにとって「相性のいい学校」という視点で選んでいただきたい。中学受験で第1志望に合格する確率は毎年3割くらいです。第2希望の学校に行く可能性も高いのですから、そこも相性がよくないといけませんよね。 塾の先生のおすすめで併願校を決めて、見学したこともないのに受験し、結局行くはめになった、という話を聞きます。それはとても不幸ですよね。幅広い偏差値で探してください。そして、お子さんや親御さんが決めた軸で学校を選びましょう。 さらに言えば、万人にとっていい学校はないんです。僕も「おすすめの学校」「人気の学校」と発信しますが、どの子にとってもいい学校ってないんですよ。また、どんなにいい学校と思って選んでも意外な部分はあるし、逆に第2志望などで「この学校に入学するのか……」と思っても、入学してみたらとても楽しそうにお子さんが通って成長していく場合がほとんどです。 つまり、「いい学校」かどうかは、入学してみないとわからない。だからこそ、我が子が入学した学校、どこだとしても「なかなかいいぞ」と思うこともとても大事です。「置かれた場で咲く」ことの楽しさを、お子さんも親御さんも味わっていただくといいんじゃないでしょうか。 【お話を伺ったのは】 ユウシン|中学受験YouTuber YouTubeチャンネル「ホンネで中学受験」、個別指導塾Growy代表。自身も中学受験を体験し、大学進学後、大手集団塾講師や家庭教師として中学受験業界に入る。チャンネルでは学習法、学校紹介、塾紹介などの発信をし、登録者数3万人。著書に『SAPIX、日能研、四谷大塚、早稲田アカデミー 中学受験4大塾でがんばるわが子の合格サポート戦略』(実務教育出版)がある。
取材・文/三輪 泉 写真/五十嵐美弥