米11月雇用統計で12月FRB利下げ観測が強まる:日銀の利上げにどう影響するか
FRBの利下げと日銀の利上げが重なることを避けようとするか
他方でFRBは、12月のFOMCで3会合連続での利下げを実施する後、来年1月には利下げを見送る可能性がある。仮に日本銀行が、自らの追加利上げとFRBの利下げのタイミングが重なることで、急速な円高進行など金融市場に不測の事態を生じることを恐れるのであれば、12月の金融政策決定会合での追加利上げを見送り、1月に実施するという選択肢が出てくる。12月の決定会合までに1ドル140~145円のレンジまで円高が進む場合には、そうした可能性は高まろう。 しかし、為替が概ね現状程度で推移する場合には、12月の決定会合で0.25%の追加利上げを実施する可能性は、50%をわずかに上回るものと見ておきたい。 木内登英(野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト) --- この記事は、NRIウェブサイトの【木内登英のGlobal Economy & Policy Insight】(https://www.nri.com/jp/knowledge/blog)に掲載されたものです。
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