OPEC産油量、10月は増加 リビア政治危機解決で=ロイター調査
Alex Lawler [ロンドン 4日 ロイター] - ロイター調査によると、10月の石油輸出国機構(OPEC)産油量は日量2633万バレルと9月産油量から19万5000バレル増加した。リビアの政治危機が解決したことで、2024年の月間として最低だった9月から回復した。 リビアの産油量は、同国の中央銀行の支配権を巡る東西両勢力の対立が解決し、フル生産が再開されたことが要因。リビアの産油量増加は、世界的な需要低迷懸念が既に重荷となっていた原油価格に下落圧力をかけた。 ロイター調査によるとベネズエラも産油量を増やし、日量86万バレルと少なくとも20年以降で最高となった。リビアとベネズエラは、OPEC加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」による協調減産の対象外となっている。 一方、イラクとイランは産油量が大きく落ち込んだ。イラクは日量398万バレルとOPECプラスの割当量を下回った。輸出と国内消費の減少、イラク北部の生産量減少が要因。 イランは米国からの制裁を受けているものの、ここ数年間は輸出量を18年以来の高水準へ引き上げてきた。しかし、10月は輸出が大幅に減った。 OPECプラスの協調減産の対象となっているOPEC加盟国9カ国の産油量は、協調減産に基づく暗黙のOPEC生産目標を日量4万6000バレル上回った。うちガボンの超過量が最大だった。