小池都知事が定例会見12月22日(全文1)公共施設等ライトアップ基本方針作成
公共施設などのライトアップの基本方針の素案について
3つ目ですが、公共施設などのライトアップの基本方針、こちらも素案ができました。そしてお知らせをさせていただきます。公共施設のライトアップ基本方針でありますが、この東京の魅力をさらに高めるためには、東京の夜の景観に磨きをかけるということも必要であります。そこで文化施設や橋などの都の施設をはじめ、国や区市、区が持っていたり市が持っていたりするそういった施設なども対象にいたしまして、公共施設などのライトアップ基本方針を、これは初めてのことですが、作成をいたしました。 この基本方針でありますが、目標はまず短期とすれば東京2020大会までに何がこのライトアップでできるか。それから東京を代表するエリアで夜間景観の向上に取り組むというのも、これも短期のうちにできることであります。逆に中長期の目標とすれば、2020年までにエリアを充実したり、拡大をして、東京の個性ある夜景を増やしていくというのも、これも進めていくことができます。 それを実行する上の基本的な考え方として、コンセプトとしてでありますが、1つ目には光の環境の整備を進めるというのがあります。例えば照明設備を新たに設置したり更新する際に光害(こうがい)、光の害ですね。光害(ひかりがい)であるとか、それから省エネに配慮した照明の整備ということが重要であります。この光害(ひかりがい)というのは、ここに写真の事例のように、本来必要のない光が、例えば住宅の窓に照らされて居住者の安眠を妨げたり、それから、歩行車にとってまぶしいといったような光が生じることなどを指すわけであります。最近都内ではあんまり見掛けませんけれども、ホタルとか昆虫とか、植物の光合成などの生態にも影響を与えるこの光害(ひかりがい)でありますので、これらについて極力改善を図っていくという必要がございます。 2つ目ですけれども、施設の特性を生かしたライトアップによる演出を進めていくということで、人々から見られる光の計画的な創出を行っていくと。ややこしい話かもしれませんが、光で演出を行うその施設は、例えば構造的にもしっかりしているとか、ここは観光的にも希少性があるといったような歴史的、文化的な有名な施設などを選ぶわけですけど、そこを重点的にライトアップしていくというものでございます。先日も、明治記念館の絵画館の前のところをちょっと試してみました。やはり真っ暗なところよりも、ああやって光を当てることだけで、週末などは大変な人の出となったわけであります。あらためて名所ということが確認できたのではないかなと思います。 それで、魅力的な夜間景観を実現するコンセプトとして、これまで点だったところを線に結んでいくと。そこから今度は面に広げていくというコンセプトであります。これによって効果的なライトアップで、東京のまちをより、文字通り光り輝かせるように持っていくという方針でございます。 もちろん効果的に推進していくために、重点エリアを設定することも重要でございます。東京の、これはちょっと重点エリアをご覧いただいておりますけれども、ご覧いただいている隅田川・臨海部エリア、東京駅・皇居周辺エリア、先日も行幸通りなど、本当素晴らしい玄関口となりました。赤坂迎賓館周辺エリア、これをまたライトアップすることによって非常に付加価値が高まるというものでございます。この3カ所を選定いたします。それから、この考え方については皆さんからもご意見を頂戴したいということから、来年の1月12日まで、今日からですけれども、パブリックコメントを実施いたしますので、都民の皆さんのご意見を頂戴できればと思います。 真っ暗闇よりは、世界に誇れる施設、観光の地、普段でも皆さんになじみのあるところも、ちょっと光を当ててみることによって、これまで以上に価値を感じていただけるのではないかと。もちろん、そのためには、ライトアップのためにはですね、いかにして効率的に進めるか。省エネなどの工夫などもしていきたいと考えております。