オフィス面積7割以上縮小…曙ブレーキ、日本橋・室町に11月本店移転で進める働き方改革
曙ブレーキ工業は11月をめどに、本店兼グローバル本社を現在の東京都中央区日本橋小網町から同区日本橋室町に移転する。首都高速道路の日本橋区間の地下化工事に伴い、現在入居するビルの取り壊しが決まっており、近隣のビルへの移転を決めた。社員の働き方に合わせて省スペース化し、オフィス面積は現行比7割以上減る。固定費を大幅に削減し、高性能ブレーキ開発など今後の成長投資に振り向ける。同社は6月に事業再生計画を終了した。社員の柔軟な働き方を推進し、成長につなげる方針だ。 【写真】曙ブレーキの高性能ブレーキ 移転先は「PMO日本橋室町ビル」。同ビルの5階部分に11月上旬から中旬にかけて移転する。新オフィスではフリーアドレス制を導入。在宅勤務を推進しつつ、出張などで都内での業務が必要な社員がオフィスを一時利用するといった多様な働き方に対応する。 約80人が新オフィスに移るが、出勤率などを加味し作業スペースは50人分程度の規模に抑えて効率化する。個室を原則なくし、社員同士のコミュニケーションを活性化する。 コロナ禍を機に在宅勤務の利用が拡大し、現在入居するビルでは大人数の収容が可能な会議室の利用が減っていた。移転先ではビル内のフリーラウンジスペースや貸会議室を必要に応じて利用する。 曙ブレーキは事業再生計画を終了し、次の成長に向けた中期経営計画を策定中だ。宮地康弘社長は「私の考えだけでなく社員の考えを取り入れ、社員が腹落ちした形で次の成長に向けて進みたい」と将来を見据える。