山口で「水泳療育イベント」 笑顔になれる空間作り、講演会や餅菓子まきも
発達障がい児とその家族向けに水泳療育を行うイベント「親子スマイルswim」が11月23日、山口きらら博記念公園水泳プール(山口市阿知須)で開かれる。(山口宇部経済新聞) 【写真】主催するBlossomの北野さん 主催は、山口県内で水泳指導や児童発達支援などを行う「Blossom(ブロッサム)」。同イベントは、発達障がいの子どもたちに水泳を通じて全身運動できる環境を提供するほか、講演会とペアレントメンターによる相談会を実施して保護者を支援することを目的に行う。 同社の北野慶代表は「これまでスポーツメーカーやスポーツ協会などに勤めてきたが、自分の子どもが発達障がいと診断されたことをきっかけに働き方を変えようと思い、特技の水泳を生かして支援をしようと独立した。人が多い公園などは、他の利用者の迷惑になるのではと避けがちになることを当事者になって実感した。当日は貸し切りにして、心置きなく遊べる環境を整えた」と話す。 当日は、50メートルプールサイドで「講演会」、25メートルプールで「水泳プログラム」を実施する。参加対象は、宇部市在住の発達障がいの診断がある子ども(幼児=年少~年長、小学生=1~2年生)とその保護者で、子ども一人につき保護者一人の参加が条件。 講演会には、「児童発達支援センターうべつくし園」(宇部市あすとぴあ6)の目黒友子さん、「山口県ADHDを考える会」の堀川貴美子さん、北野さんらが登壇し、子育てや子どもの個性をテーマに講演するほか、ペアレントメンターと講師による相談会や「餅菓子まき」を行う。 北野さんは「水の中で触れ合う機会はあまりないので新鮮だと思う。親子が笑顔になれる空間を作りたい。日々生活する中で苦労することもあるが、大変さ以上の幸せを我が子からもらっている。イベントを通じて心も体も満たされ、前向きに過ごしてもらえるようになれば」と話す。 開催時間は10時~13時。要事前申し込み。定員は、幼児=15組、小学生=15組、先着順。料金は、一人につき500円。 同イベントは、「宇部市クラウドファンディング活用型事業」を活用し、宇部市ふるさと納税によるクラウドファンディング形式の寄付も受け付けている。受付期間は11月23日まで。 北野さんは「今回は、子どもの運動支援だけでなく、心理的不安や困りごとなどの保護者支援も両立し、日常生活における理解や共生社会につなげるための第一歩。今後は県内全域や全国にも活動を広げていけるように、事業の認知が広まり賛同者が増えてくれたら。参加者同士や講師とのつながりを通じて支援の輪を広げていきたい」と話す。
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