【川口オート・SG日本選手権オートレース】地元の黒川京介がV 悲願のSG初制覇
川口オートの『SG第56回日本選手権オートレース』は4日、12Rで優勝戦が争われ、1度目のスタートでフライングをした黒川京介(26)=川口33期=が、2度目はきっちり立て直して鋭発を切り、10周回を逃げて1着。念願のSG初制覇を果たし、賞金1820万円を獲得した。2着には青山周平が入り、中村杏亮が3着。なお今大会の結果を受け、12月27日に川口で開幕する『SG第39回スーパースター王座決定戦』トライアル出場の16人が発表された。 ◇ ニューヒーローが誕生した。秋晴れの絶好のコンディションとなった大一番。自身のフライングにより再発走となったが、黒川が集中力を切らすことなく、1コーナーにトップで飛び込み主導権を握ると、2番手を追走する青山を周回ごとに引き離してパーフェクトでSG初Vを飾った。ウイニングランでは何度もこぶしを突き上げて喜びを爆発させた。 「地元でまずは一本SGを取りたいと思っていたので本当にうれしい。フライングを切ってしまったから迷ったけど、SGを優勝したときにガッツポーズをしようと思っていたので、7年分の思いを込めてやらせてもらいました」 これまでSG最高成績は2着が2度。何度も苦汁をなめた。そのたびに自身の武器を磨きに磨き、SGファイナル9度目の挑戦でついにビッグタイトルを地元でつかみ取った。 「インを速く走れるように練習から取り組んでいた。タイヤが食い付く感じで、直線もすごく伸びるエンジンだった。ビジョンを見て青山さんが真後ろにいるから気が気じゃなかったけど、地元でいい結果を残せてうれしい。今まで支えてくれた師匠(中野憲人)や、同じ整備グループの人たち、同期を含めてたくさんの人のおかげです」 周囲へ感謝をしつつ、さらなる進化も誓った。 「SGを取るまでは長く感じたけど、悔しかったから整備と練習を積み重ねてこられた。小さな頃からの夢がスーパースターを取ることなので、そこに向かって一走一走を気を引き締めて頑張ります」 極上のスタート力と抜群のスピードを駆使してSG覇者となった26歳の若き川口のエースが、オート界のトップを目指して、一心不乱に走り続ける。(佐藤雄二)