「実は、炎上しているという意識がないんです」――熊田曜子は、なぜくじけないのか
グラビアの仕事、反対した家族との会議
熊田は2012年の結婚後も、大胆な露出を続けている。義母や夫は、どんな反応を示しているのか。 「4年前、お舅(しゅうと)さんと主人と私の3人で家族会議を開きました。お姑さんが、子供が大きくなったときに大丈夫かと心配していたようです。私がお仕事を大好きだと知っていたので、自分からは言いにくかったみたいで」 仕事を選んだほうがいいと懇々と説得する義父。無言でうつむきながら机を見つめる夫。部屋には、時計の秒針が鳴り響く。張り詰める空気の中で、熊田は自分の信念を伝えた。 娘に聞かれても、自信を持って頑張ってきたと胸を張れます。それでも、娘がやめてほしいと言うなら考えますが、続けさせてほしいです――。その熱意に、2人は折れた。
「お舅さんは『各家庭の問題だから息子とよく話し合って決めてね』と言ってくれました。主人は『グラビアに懸ける気持ちがよくわかった。今までと同じ露出ならいいよ』と認めてくれました」 かつて、マツコ・デラックスは〈熊田曜子にとって、グラビアは唯一見つけた「拠り所」という感じなの。「アタシからグラビア取ったら、何が残るっていうの」って鬼気迫るものがあるのよ。(中略)熊田曜子のグラビアだけは手を止めてしまうんだよね〉(『EX大衆』 2011年8月号)と評した。 「芸能界で生きていくうえで、私の唯一の武器なんです。グラビアの仕事がなければ、何の武器も持たず戦場に行く兵士みたいなもの。でも、需要がなくなれば終わってしまう。10年以上前から『これが最後の作品』と毎回覚悟を決めて、出し切っています」
文句も1個の愛情かなって
熊田は冷静に現状を捉え、他人の声に掻き乱されない。だが、今までの人生で1度だけ極端に落ち込んだことがある。 「誰よりも理解してほしい母に芸能界入りを反対されたとき、本当につらかったです。顔も知らない、一瞬しか会ってない方に何か言われても、そんなに深く言葉が入ってこないですけど、私を大事に思ってくれる人の意見は心に響きます。仕事のスタッフが、自分の気づかない点を指摘してくれると、すごく嬉しいです。気を使って『綺麗ですね』と褒めてもらっても何も面白くありません」