「実は、炎上しているという意識がないんです」――熊田曜子は、なぜくじけないのか
肋骨は抜いてない、反社会的勢力も関係ない
熊田にとってこうした「炎上」は結婚して子供を持ってから始まったわけではない。19歳でデビューして以降、熊田には良からぬ噂が絶えない。その話題を投げ掛けると、滑らかな口調で語り始めた。 「20代のころ、『タイで肋骨を抜いた』とよく言われましたけど、今もちゃんとありますよ。雑誌に『胸にシリコンを入れていて、飛行機に乗ると破裂する』とイラスト付きで出たこともありました。整形疑惑はもちろん、クスリやっているとも書かれましたね。あるMCの方に『相当、顔イジってる熊田曜子さんです』と紹介されたり、芸人さんに『全身整形』とイジられたりしました(笑)。もう、“何でも言っていいタレント”という扱いを受けています」 「噂を全部把握しているわけではないので、中には本当のこともあるかもしれませんけど。いま挙げた話は、どれも事実ではないですね」 なぜ、数々の疑念の目が向けられるのか。真実でないことを流布され、怒りは湧き上がらないのか。
「『熊田曜子 整形』『熊田曜子 クスリ』『熊田曜子 胸破裂』……どれもキャッチーですもんね。私、作り手側の気持ちになっちゃうんです。『飛行機で胸が破裂する』という雑誌の記事は、編集さんがイラストレーターさんに『破裂する絵をお願いします』とわざわざオーダーしたわけですよね。そのやり取りを想像しちゃって(笑)。目線を変えると違う部分が見えて、怒りよりも面白さのほうに行っちゃいます。エゴサーチしても平気なタイプです」 常人なら、ネットを見ることすら躊躇しそうな状況。なぜ果敢に自分の名前を検索できるのか。
「考え方ひとつだと思うんです。たしかに『熊田曜子って、まだいたんだ』とか嫌なこともいっぱい書かれます。でも、その人がテレビを見る時間帯に出ていないんですよ。実際、私も結婚して生活リズムが変わると、『あの人はこの方面で活躍していたんだ』という発見がありました。だから、あくまで今の意見で、数年後には変わるだろうなって」 “熊田曜子”と打てば、関連検索キーワードも出てくる。その中には、ネガティブな単語も目につく。 「『旦那』も出てきますよね。主人と笑ってます。『反社会的勢力の人になってるよ。怖いね』とか言って(笑)。たぶん、写真を見たら、真面目な人という印象を持つと思います」