【時系列でわかる⑩】イスラエル軍「地上作戦をガザ地区全域に拡大」戦闘激化(25日~12月3日まで)
■12月2日 ハマス「停戦実現まで人質解放せず」 戦闘休止交渉は中断
イスラエル軍とイスラム組織ハマスとの戦闘休止をめぐる交渉は中断され、ハマス側は「停戦が実現するまで人質は解放しない」という考えを示しました。 イスラエル軍は、2日もパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃を続け、南部の主要都市ハンユニスで50か所以上を空爆、この2日間で、ガザ地区全体で400以上の標的を攻撃したと明らかにしました。地元メディアは、戦闘再開後の死者が200人以上にのぼると伝えています。 一方、ハマス側もテルアビブに集中砲火を浴びせたと発表、現地の映像では、イスラエル軍が迎撃しているとみられる様子がとらえられていました。 こうした中、再度の戦闘休止に向けた交渉がカタールなどの仲介で行われていましたが、イスラエルは2日、「交渉は行き詰まった」として、代表団に引き揚げを指示したと発表しました。 ハマスの幹部も中東メディア、アルジャジーラに対し、交渉の中断を明らかにした上で、「停戦が実現するまで人質は解放しない」と主張しました。 イスラエル側は、ハマスが女性や子ども17人の解放を拒否したとする一方、ハマスは、人質は兵士か元兵士だけとしていて、こうした主張の食い違いも交渉を難航させているとみられます。
■12月3日 イスラエル軍「地上作戦をガザ地区全域に拡大」戦闘激化
パレスチナ自治区ガザ地区への攻撃を再開したイスラエル軍は、イスラム組織ハマスに対する地上作戦をガザ地区の全域に拡大したと発表しました。 イスラエル軍の報道官はさきほど、パレスチナ自治区ガザ地区の全域でハマスに対する地上作戦を拡大していると発表し、南部への地上作戦を開始したことを明らかにしました。 イスラエル軍は3日、ガザ地区へ空爆を一晩中続けたほか、海上からも攻撃を行って地上部隊を支援するなどし、ハマスの戦闘員5人を殺害したとしていて、地元メディアは戦闘再開後の2日間で、死者が200人以上にのぼると伝えています。 また、ロイター通信はハマス側の発表として、イスラエル軍による攻撃でエジプトとの境界に近いラファで7人が死亡したと報じていて、南部でも戦闘が激しくなっているとみられます。 こうした中、再び戦闘を休止するための交渉は、イスラエルが「交渉は行き詰まった」と発表し、ハマス側も交渉の中断を明らかにした上で、「停戦が実現するまで人質は解放しない」と主張していて、実現が難しい状況となっています。
■12月3日 24時間で700人以上が死亡 中東メディア・アルジャジーラ
パレスチナの通信社は、イスラエル軍による攻撃でエジプトとの境界に近いラファで少なくとも26人が死亡したと報じていて、南部でも戦闘が激しくなっているとみられます。 中東のメディア・アルジャジーラは、3日までの24時間で少なくとも700人が死亡したと伝えています。