成田空港の滑走路そば「東峰神社」予想外の現在とは? 機動隊員3名が殺害された「三里塚闘争」は今
■みんな躊躇せず横たわり、寝息を立てはじめる 幸い他のゾーンで似たような席に座ることができたので充電しながら、仕事を続けた。他の席には若い男性やカップル、外国人客などがやってきては、横になった。みんな躊躇せず横たわり、グーグーと寝息を立てはじめる。うら若き女性も寝ている。 食べ物や飲み物を持っている人など堂に入っている人が多い。どうやら成田泊まり経験者が多数いるようだ。 周りはみんな眠りについたが、成田国際空港自体は眠りにつかない。
掃除や工事がそこらじゅうで行われている。しかし深夜3時過ぎに、館内の電気が消えた。薄暗い中、グーグー、スースーと寝息だけが響く。 「おお、寝てる人のために電気消してくれるとは、なんと優しい」 昔々、雑誌の企画で24時間営業のマクドナルドで1カ月生活できるか? という馬鹿企画をやったことがあるのだが、多くのマクドナルド店舗ではウツラウツラしかかると、 「大丈夫ですか? 寝ないでくださいね」と店員が起こしにきた。
なかなか眠れるマクドナルドはなかったのだが、そんな中渋谷のマクドナルドだけは、深夜は電気を消して眠りやすくしてくれた。東京ドリフターズに対して、渋谷のマックなみに優しい成田国際空港。 ありがとう成田国際空港……と思っていたのもつかの間、成田国際空港の夜は短かった。30分後には明かりがついた。 電気がついても、しばらくはみんなグーグーと寝ていた。僕は、iPadで漫画を描いているうちに、朝になった。
成田国際空港の安定したWi-Fiのおかげで原稿も無事に送信することができて、無事韓国に旅立ったのであった。
村田 らむ :ライター、漫画家、カメラマン、イラストレーター