東大阪市・高井田に11月に関東の最強スーパー「オーケー」がオープン。「vsライフ」が注目されるなか、現地を歩いて感じた“本当の強敵”とは?
その意味でも、高井田店そのものが苦戦したとしても、今後、関西の出店数をどのように伸ばすかの戦略を練るには、このうえない立地だとも言えそうだ。 前述したように、かつて津田沼では、百貨店や総合スーパーがしのぎを削り、「津田沼戦争」と呼ばれた。しかし、徹底した「安売り競争」で、その結果として両陣営とも体力が削がれ、駅前が寂れてしまう……という結末となった。 では、オーケーvs万代の戦いも同じようになるのか? なかなか予想が難しいところだが、筆者としては「そうはならないのではないか?」と感じる。何もしなくても物が売れた時代はすでに終了し、今は工夫を凝らしたり、企業努力を止めない店だけが残ることができる時代だ。
オーケーも万代も、どちらも安さだけではない、「+α」の魅力を提供しているスーパーであり、周囲の生活者の生活を今まで以上に豊かにしてくれるのではと考えている。 高井田戦争の火蓋は11月26日、切って落とされる。関東企業の関西への進出は、風土の違いや商習慣の違いもあるから一筋縄ではいかないだろうが、良い戦いになることを期待したいものだ。
谷頭 和希 :チェーンストア研究家・ライター