東大阪市・高井田に11月に関東の最強スーパー「オーケー」がオープン。「vsライフ」が注目されるなか、現地を歩いて感じた“本当の強敵”とは?
■オーケーvs万代の戦いを予想してみよう オーケーと万代の戦いはどのようなものになるのだろうか。 先ほども述べた通り、オーケーは「EDLP」を掲げるが、万代はいわゆる典型的なスーパーで「特売日」や「安売りの日」がある。ここで差が付くだろうか? ちなみに、同じく「EDLP」で知られるスーパーマーケットのロピアは圧倒的な価格戦略で関西進出後、4年で17店舗を広げるまでになっている。関西圏の顧客は価格に厳しい、とよく言われることだが、やはり低価格を実現し続けるスーパーが強いのかもしれない。
また、オーケーは価格だけでなく、顧客満足度も高い。日本生産性本部が発表しているJCSI 日本版顧客満足度指数 2024年度第1回調査のスーパーマーケット部門でオーケーは堂々の1位を獲得しており、14年連続の1位である。この満足度が関西でも健在ならば、オーケーに軍配が上がるかもしれない。 一方、万代の強みはやはり、これまで関西圏を中心に営業しており、地域の顧客の性質を知っていることだ。また、ダイヤモンド・チェーンストアの取材に対して、ある在阪の新聞記者は「大阪には安売りをする店が多いですが、万代は生鮮食品の鮮度や品揃えなど『低価格+α』の“総合力”があるといえるのではないでしょうか」(ダイヤモンド・チェーンストアオンライン「連載 スーパーマーケットの2020 #9 万代」)と答えている。安さだけではない強みがあるというのだ。
加えて、販売ノウハウも高く、販売力は他店に比べて1.5倍というデータも出ている。徹底して「売りこむ」という、非常に関西圏らしい売り方で、西日本でのシェアを勝ち取っており、オーケーがこの牙城を崩すのは高いハードルになりそうだ。 ■オーケー、関西のスーパーの勢力図を変えられるか? ところで、オーケー高井田店のフロア構成を見ていて気付いたことがある。5階が関西事務所になっているのだ。つまり、ここが関西出店の中心地となるわけだ。よくよく考えてみれば、周囲にスーパーがひしめくこの立地、確かに他店の動向を把握するのにもってこいだと言える。