東大阪市・高井田に11月に関東の最強スーパー「オーケー」がオープン。「vsライフ」が注目されるなか、現地を歩いて感じた“本当の強敵”とは?
■「安さ」が売りの万代 さらに、ライフから200mほど歩くと、関西圏のローカルスーパー「万代」が現れる。平日の午後に訪れたのだが、かなり人が入っていた。入り口を通るといきなり目に入ってくるのはうずたかく積まれた商品の山。その上には「安売り」という張り紙がしてあって、これでもかと言わんばかりに安売りが押し出されている。 この段階でライフとはまったく違うスーパーだ。店内には安売りやイチオシ商品のアナウンスが流れる。私が訪れたときは「北海道フェア」をやっていて、北海道のいろいろな商品が売られていた。
この感じも含め、「安価なスーパー」という感じである。実際店内をめぐっていると、300円の弁当などもあって、全体的に商品の値段は安い。 チラシには関西弁が多用されていて、おもわず笑ってしまいそうになる。ある種の関西らしい商魂のたくましさがあるというか、東京のスーパーでは良くも悪くもあまり感じられない雰囲気だ。 さて、ここまで見てきたらお分かりいただけるように、高井田周辺にあるスーパーは、「中価格帯のライフ」と「低価格帯の万代」となる。この2つは10年以上にわたって高井田の地にあり(万代が後からできた)、共存している。
ここにオーケーが乗り込む場合、その敵となるのは、万代ではないか? オーケーの売りは言うまでもなく「安さ」にある。万代の300円弁当と同じ感じで、名物弁当の「299円弁当」もある。特にオーケーでは「競合店対抗値下げ」なんて政策を掲げていて、他店のほうが高い商品があった場合、その価格を他店よりも下げるのだ。そこには「他店よりも安いです」というPOPが掲げられる。ちなみにオーケーのサイトにはこの「競合店対抗値下げ」の仕組みが力説されていて、マジな感じが伝わってくる。
また、「特売日」などを設けず、毎日低価格である「エブリデイ・ロー・プライス(EDLP)」を掲げる。こうした戦略の背景には、仕入れの商品種類を絞り、安く提供する独自の仕組みがある。 現状の万代・ライフにオーケーが割り込む場合、ライフとの共存は可能だが(もちろんさまざまな取り組みが必要であることは言うまでもないが)、万代とは正面衝突になる可能性が高いのだ。 11月にオープンした店の商品に「万代よりも安く~~」といったPOPが貼られる日も近いかもしれない。