【独占】NIGO®×モンクレール×メルセデス・ベンツという異色のコラボとは?
2024年10月19日に上海で開催された「The City of Genius」。2018年より続く〈モンクレール ジーニアス〉の最新がお披露目となり、お馴染みの〈FRGMT by Hiroshi Fujiwara〉から、注目の〈Jil Sander〉、そして〈A$AP Rocky〉まで、10組のコラボレーションが発表された。それぞれのパビリオンが建設され、インスタレーションが展開された豪華なイベントだったが、その中でも異彩を放っていたのが〈Mercedes-Benz by Nigo〉。その真相をNIGO®さんに上海で聞きました。国内独占インタビューです。 ──NIGO®さんと〈モンクレール〉は意外な組み合わせですが、きっかけは? NIGO® これまで何度かオファーをいただいていたのですが、今回はタイミングが合ったという感じです。〈モンクレール〉と〈メルセデス〉のコラボレーションは、ファレル(・ウィリアムス)も参加した前回(2023年「The Art of Genius」)でもありました。《Gクラス》のルーフからホイールまでダウンにしてしまったすごいやつで。その流れもあり、今回もこの組み合わせになりました。
──NIGO®さんと〈メルセデス〉の関わりは? NIGO® 僕は以前にガルウィングの1954年製《300SL》を〈AMG〉で最新のV8エンジンに積み替えてアトリエに置いていました。今でもあのやり方は面白かったなと思っていて。今回も古いものを今の時代に合わせてリノベーションできるならいいかなと。個人的にも"ゲレンデ"(ヴァーゲン=《Gクラス》)は今まで20~30台ずっと乗り継いできました。気づくとマイナーチェンジしているので。
●Mercedes-Benz Project G-Class Past II Future
──"WHERE THE FUTURE IS DRIVEN BY THE PAST"ということですね。 NIGO® はい、"未来は過去にある"は僕のモノ作りのテーマそのものなので。今回、提案された車種は1970年代の《Gクラス》のカブリオレですが、思っていた以上にすごかったです。後ろのシートは両脇がベンチになっていて、フロントガラスは前方に倒れる仕様でした。その《Gクラス》を全部バラして組み直しました。ポイントはそのレストアを〈メルセデス〉が手がけたということ。車をカスタマイズするチューナーはいっぱいあると思いますが、今回はオフィシャルでリデザインできたのが良かったですね。そして、ルーフは〈モンクレール〉のダウンで覆いました。そのようにして完成したのが屋上に展示されていたアートピースです。そのデザインを現行の《Gクラス》に落とし込んだのがパビリオン内に展示されていたモデルで、それは実際に限定で販売されます。