平原綾香 19歳のデビュー曲で「Jupiter」を選んだ理由「子どもたちの平和を祈る気持ちは、亡き父から受け継いで」
◆令和6年能登半島地震の被災地医療に このコンサートの雰囲気が、思い出すだけで泣いてしまうくらいあたたかいんです。観に来てくださる皆さんも、誇り高い表情をしていらっしゃるように見えて、毎回ステージで歌いながら、「本当にありがとうございます」という気持ちでいっぱいになります。 父は生前、自ら募金箱を持って会場のロビーに立ってくれました。すると、父のファンの方々が「あっ、まことさんだ!握手してください!」と集まり、募金をするために長い長い列が出来たのです。お客様のあったかさに感動し、父も泣いていました。ひとり1人に握手をする父の姿を思い出します。 8回目の開催となる今回は、認定NPO法人「ジャパンハート」を通じ、令和6年能登半島地震の被災地で今も多くの避難者が身を寄せる避難所での診療所運営と遠隔地への巡回診療などで、被災地医療支援を行う支援金として寄付させていただきます。 コンサートに来てくださることが寄付につながりますので、ぜひ読者の皆さんも足を運んでいただき、音楽を楽しみに来てくださったら嬉しいです。
◆子どもと一緒に楽しめるツアーを計画中 現在、夢のひとつとして、子どもと一緒に楽しめる「SHOUT&CRY」ツアーを計画しています。これは、客席で赤ちゃんが泣いても叫んでもOK!というコンサート。もちろん、子連れじゃなくても聴いていただけます。 私の同級生はほとんど結婚しているのですが、いつもコンサートに来てくれていた友達も、子どもが生まれると来れなくなってしまい……。子どもを預けて観に来たとしても、やっぱり気になると言っていました。私はまだ独身で子どももいないですが、気持ちはなんとなく分かるので、ならばそういう場を作ろうと思い立ちました。 私も、幼い頃に観たコンサートが、今でもかけがえのない宝物の思い出になっているので、もっともっとたくさんの子どもたちに音楽を届けたいです。この「SHOUT&CRY」ツアーの夢が叶ったら、ぜひ参加していただけたらと思います。 昨年は歌手デビュー20周年を迎え、今年はミュージカルデビュー10周年を迎えます。夏には『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』への出演も控えていますので、バキバキに鍛えて、力持ちのサティーンを目指したいと思っています。(笑) いつか結婚もしたいですが、なんの予定もありません(笑)。父は仕事で美味しいものを食べると、「家族にも食べさせたい!」と、すぐに私たちを車に乗せて同じ店に連れて行ってくれるような人でした。家族を大事にしてくれる人がいいですね。 (構成=上田恵子)
平原綾香
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