【村本浩平コラム】白毛馬として初めて有馬記念に出走するハヤヤッコ、8歳という年齢を感じさせない動きを見せている
◇「馬産地インサイ道」 白毛馬としては初めて、有馬記念に出走するハヤヤッコ(牡8歳、美浦・国枝)。前走のアルゼンチン共和国杯では、約2年4カ月ぶりの勝利。1週前の調教でも自己ベストを更新するなど、8歳という年齢を感じさせない動きを見せている。 「今年の夏は牧場で調整を行ってきましたが、まるで3歳馬に接しているかのような活気が感じられました」と、デビュー前からハヤヤッコに携わってきたノーザンファーム早来の木村浩崇厩舎長。 その活気の良さが走りにも現れたのが、3着に入着した前々走のタイランドCとなった。 「最近はゲートが遅い印象もあったので、距離が延びた方が流れに乗れるのでしょう。それでも、アルゼンチン共和国杯の走りには驚かされました」(木村厩舎長) そのアルゼンチン共和国杯は、トップハンデとなる58・5キロを背負ってのレースとなったが、最後の直線で前を行く15頭を一気にかわし去った。 「馬群の外から白毛の馬体が見えた時は、信じられない思いでした。自分たちの想像を超えた走りには、本当に頭が下がります」(木村厩舎長) 3歳時のレパードSで、白毛馬として史上初となるJRA重賞制覇。6歳時には函館記念を勝利して芝、ダート双方での重賞制覇を果たす。その長きに渡る競走生活の中で、ハヤヤッコはいくつもの快挙を成し遂げてきた。 「この年齢になっても、重賞で走り続けているのはすごいことです。有馬記念ではその走りだけでなく、白毛の馬体も含めて、ファンの目に焼き付けるようなレースを期待しています」(木村厩舎長)
中日スポーツ