【2024年ベストバイ】繊研新聞 小笠原拓郎が今年買って良かったモノ
今年の買い物を振り返って
F:今年のお買い物を振り返ってみて、いかがでしたか? 小笠原:いっぱい買ってしまいましたね。ビスポークまでしちゃいましたし。来年はもう買いません(笑)。 F:小笠原さんはそう言って絶対服を買いますよ(笑)。2024年はプラダやロエベがメンズで面白い提案をしてきたと思っているんですが、2025年はどんなものが生み出されますかね? 小笠原:全体としてどうなるのかは分からないですが、セッチュウは時代の象徴的なものだと思います。プロダクトクオリティが高く、ジェンダー関係なくいろいろな着方ができて、気温の変化にも対応しやすい多様性のある服というか。 F:ファッション的デザインだけでなく、実用性も重要だと。 小笠原:そうですね。あと、この仕事をしていると展示会で沢山のサンプルを見るわけですが、その時はクオリティが高いと思っても、いざ商品として世に出ると「あれこんなんだっけ?」と思うことも多々あります。サンプルと商品のクオリティがあまりにも違うと「こんな値段なのにこのツラなの?」みたいなことを感じることもよくあります。特にインポートブランドで。まあこうなる原因はコスト削減のために、サンプルを縫っている工場と商品を縫っている工場が違うからなんでしょうが。そう考えると、やっぱりセッチュウのプロダクトクオリティはサンプルも商品もちゃんとしているなと思います。 F:年明けすぐにはなりますが、ピッティで行われるセッチュウのショーが楽しみです。 photography: Masahiro Muramatsu 小笠原拓郎 1966年愛知県生まれ。1992年にファッション業界紙の繊研新聞社に入社。1995年から欧州メンズコレクション、2002年から欧州、NYウィメンズコレクションの取材を担当し、20年以上にわたり世界中のファッションを取材執筆している。 繊研新聞 ■繊研新聞 小笠原拓郎のベストバイ 2020/2021/2022/2023 ■2024年ベストバイ ・野性爆弾 くっきー! ・食の体験型メディア「dancyu」副編集長 仁田恭介 ・登山専門誌「山と溪谷」編集長 五十嵐雅人 ・「商店建築」編集者 平田悠 ・サーフィン動画サービス「NobodySurf」岡田英之 ・ファッションエディター 大平かりん ・漫画家 はるな檸檬 ・VCM 十倍直昭 ・「美的」ウェブ編集長 小林由佳 ・「ジャンピン ジャックス」オーナー エロヴィス佐藤 ・オフィスブリエCEO、モデル、プロデューサー Taiki ・ライゾマティクス 真鍋大度 ・「美術手帖」ウェブ編集長 橋爪勇介 ・スタイリスト TEPPEI ・スタイリスト Yumi Choi ・繊研新聞 小笠原拓郎 ・FASHIONSNAP社長 光山玲央奈 ・サカナクション 山口一郎 ■ベストバイ連載ページ