ジリ貧フーデリ配達員が「小泉進次郎総理」を待望する意外な理由
「最大で3000円ぐらいの高額案件が飛び込んでくることもあります。マグロ漁船が大漁をつかむのになぞらえて"マグロ"なんて言ったりしますが、500~1000回に一回ぐらいで宝くじにあたるようなもんです」(吉永さん) 猛暑で台風も多かった8月は"マグロ"に頻繁にありつけたという吉永さんだが、9月に入ってライバルの配達員の稼働が増えたことで割のいい仕事が減り、報酬も下がってきたと実感する。 「通知が入ってもミツオばかり。結局、フーデリって人が働きたくない時期じゃないと稼げない泥仕事みたいなものなんですよ」(吉永さん) ■配達員注目の新たなギグワーク そんななか、ジリ貧状態の配達員にとっての「希望の光」となっている人物がいるという。なんと、自民党総裁選に立候補している小泉進次郎氏だ。 「稼げなくなったフーデリ業界から足を洗い、今年4月から解禁されたライドシェアのドライバーへの転身を考えている配達員は少なくありません。しかし現在はまだ『限定解禁』という状態で、営業できる時間帯や地域が限られている。 このライドシェアの全面解禁を公約に掲げているのが、小泉進次郎氏です。私の配達員仲間も、進次郎総理の爆誕に期待しています」(吉永さん) バイクや自転車で街を駆け回った配達員が、いずれは乗用車を動かす運転手へ。彼らの路上での漂流は続く。 文/大木健一 写真/奥窪優木、自民党