性暴力救援センターの病院拠点設置求める請願、大阪府議会で不採択 連携型での運営検討へ
性暴力被害者のワンストップ支援センター「性暴力救援センター・大阪SACHICO(サチコ)」(大阪府松原市)を公的病院内を拠点にして存続させることなどを求める支援団体の請願について、府議会警察危機管理常任委員会は12日、不採択とした。府はセンターが複数の病院などと連携する運営方法や支援のあり方を検討する。 委員会では最大会派の大阪維新の会がサチコの運営の永続性や機能強化のため、病院や医師の負担が大きい病院拠点型ではなく、複数病院や関係機関との連携型で運営すべきとして採択に反対。公明、自民会派も含む主要3会派の反対により、本会議でも不採択の見通しとなった。 サチコは阪南中央病院内に拠点を置き、24時間体制で性暴力被害者の医療的支援などを続けてきたが、病院側の負担が重く来年3月末の退去を求められている。支援団体は今月4日、府がサチコの運営費を保障し、公的病院に拠点を設置することを求める請願を約4万8千筆の署名とともに府議会議長へ提出。府はサチコの移転先を確保し、病院内に拠点を置かない「連携型」で運営できるよう検討する。 請願の不採択について支援団体の佐藤晴美代表は「ショックだ。安心、安全のために予算を割くことに躊躇(ちゅうちょ)しないでほしい」と訴えた。