都心マンション市場初の1億円超え 一方、都内マンションで値下げの動きも【WBS】
こちらは東京23区の新築マンションの平均価格ですが、25日発表された去年の価格が1億1483万円となり、初めて1億円を超えました。新築に合わせて中古も値上がりしていますが、ここにきて価格を引き下げる動きが出ています。 高騰が止まらない東京のマンション価格。都心の平均価格が1億円の大台を超えたことについて、街では「1億円。高すぎますね。別のことに使えなくなる」「正直、雲の上の話だなと」との声が上がります。 東京・隅田川の付近では、住友不動産などが中央区で最も高い58階建ての大規模タワーマンション「グランドシティタワー月島」を建設しています。完成は2026年春の予定です。 モデルルームを訪れると、リビングは壁に大理石を使った豪華な作り。天井の高さは2メートル60センチで、気になる価格は55平米で1億900万円から。最も高い部屋は91平米で2億4000万円です。今月、第1期の145戸の購入申し込みを始めましたが、1週間あまりで完売したといいます。 どんな人たちが買っているのでしょうか。 「そうですね。“シンパワーカップル”といいますか、パワーカップルと呼ばれる世帯年収1500万円、2000万円という顧客が多かったが、もう少し各世帯年収の多い2000万円台の顧客も増えている」(「住友不動産」の小田利徳主任) 他にも、長年住んでいたマンションが値上がりしたことで、それを売って住み替える客もいたといいます。 不動産経済研究所が25日発表した2023年の新築マンションの平均価格は、東京23区で1億1483万円。前の年よりも4割近く上昇し、年間で初めて1億円の大台を超えました。 「(高騰の要因は)人手不足などによる人件費、あとは資材価格の上昇。建設コストが上がると、より立地を厳選する動きになる。用地取得も、より競争が激しくなり土地代も高くなっている」(不動産経済研究所調査部門の松田忠司部門長) 建築コストや地価の上昇だけではありません。発売される戸数がピーク時の2004年に比べて3割程度しかないのも高騰の要因となっています。