スケボー仕事は「飛躍の年」に、だけどアイドルの胸につかえるものは…清司麗菜の#skatelife
そんな中、この前のオフに村上市スケートパークに行った。この連載では何度も登場しているけれど、全国大会なんかも行われる大きなスケートパークだ。
正直、大切な仲間の卒業と自分のスケボーの状況とであんまり気分は乗らなかったけれど、パークに入った瞬間、「最近スケボーで大活躍だったね、ありがとうね」って市の職員の方々が温かく迎えてくれた。オーリーもボードスライドもうまくいかなかったけれど、私のことを昔から知っている人や、仲の良い友達と滑ると、自然にこわばった気持ちは和らいでいった。スケートボードが初めて「仕事」になった2024年。仕事を離れても、私を助けてくれるのもまたスケートボードだ。
気持ちはせめぎ合うけれど
色んな人に支えられて、スケボーもアイドルの仕事もここまで続けることができた。NGT48から未遥が去った。仲の良かったメンバーが卒業していくにつれて、「もう十分頑張った」という気持ちと「まだまだこれから」という気持ちがせめぎ合う。先のことは分からないけれど――今までもそうだったように――きっと、なるようにしかならない。
今年のパリ五輪が終わった後、男子ストリートで金メダルを獲得した堀米雄斗選手がこんなコメントを自身のインスタでつづっていた。「1%も可能性があるなら」
キックフリップができるような、NGT48をもっと多くの人に愛してもらえるような、スケートボードを多くの人に知ってもらえるような――。そんな可能性が「1%もあるなら」、今はまだ、先が見えない私も前に進もう。そうすれば、また新しい景色が待っている、ような気もするのだ。
プロフィル
清司麗菜(せいじ・れいな)
NGT48の1期生。埼玉県出身。「バイトAKB」として2014年にアイドルのキャリアをスタートさせ、2016年にNGT48に加入。全国スケートボード施設連絡協議会アンバサダー。趣味はスケボーのほか、歌うこと、筋トレ。Instagramは「@reinaseiji」、X(旧Twitter)は「@official_seiji」。