【超RIZIN】所英男の盟友・金原正徳と勝村周一朗が明かす勝利の裏側、入場前の予想外の出来事と最後の右ストレート
2024年7月28日(日)さいたまスーパーアリーナ『Yogibo presents 超RIZIN.3』の第7試合59.0kg契約5分3Rで、ヒロヤ(JAPAN TOP TEAM)を1R3分20秒、TKOで破った所英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)。 【写真】勝利直後、堅く抱き合う所、金原、勝村 その所と共に肩を組んで入場し、セコンドに就いた勝村周一朗と金原正徳が、金原のYouTubeチャンネルにて裏話を公開した。 勝村は「KO勝ちは考えてなかったね。一本負けは絶対にない、KO勝ちは絶対にない。一本勝ちか、KO負け。あとは判定はどっちもあるなっていう」との予想をしていたと言い、金原も「五分五分くらいの確率で見守ってたよね」と、当初は所が勝つことを確信は出来ていなかったという。 金原は「追い込み期間も長かったので、本当は当初6月予定していたのがいろいろあってスライドしてしまったというのがあって。タイでの追い込み期間がけっこう長くて心配は心配だったよね。彼の中で頑張らなきゃみたいなのがけっこうあったので、追い込みすぎちゃって心配になっちゃって。けっこう怪我もあったり体調を崩したのもあって」と、所の気合いが入りすぎて追い込みすぎていたというエピソードを明かす。 しかし、「五分五分かなって気持ちで会場に来たんだけれど、会場に来た所英男の状態が良すぎて。始まる前は7-3、8-2くらいのテンションだったよね」と当日のコンディションが良かったと勝村。金原も「僕らも2人で話をしていて、今日いけるんじゃないのって」と「勝つ時の雰囲気」を感じていたとする。 試合直前には、予期せぬハプニングもあった。「円陣を組んで明るく元気に送り出そうって言って、英男が所ジョージさんの曲で上がっていった時に『よし、金ちゃん行くよ』って言ったら金ちゃんが涙ぐんでいるっていう。英男を笑顔で送り出して、俺も『よし、行くぞ』ってテンション上がって笑顔で行こうとして後ろを見たら階段で止まってるのが(見えた)」(勝村) 「ごめんなさい、俺、泣きそうだって。俺、泣くって(笑)」と、その時のことを振り返る金原。「俺も感極まっちゃって。本人は100%勝てると信じているけれど、僕らは五分五分で見るから。初めてです、多分」と、試合前に感極まったのは初めてだという。 勝村は「入る前の状態作りは凄く大事」、金原も「あの人の場合はメンタルに左右される人なので」と、さすが所を知り尽くしている2人ならではのムード作りがあるとした。 試合に関しては「あの距離はヒロヤくんの距離で、こっちはパンチの距離になれば組めるよっていう。だけどカーフが当たるってことはこっちのパンチがギリ届かないくらいだから凄く嫌な距離なんだけれど、英男がクルッと回るくらいの蹴りで」と、ヒロヤが蹴ってきたカーフキックが勝敗を左右する大きなポイントだったと勝村。 「(ヒロヤが)効いたと思って。それが逆によかったですね。ムキになって蹴ってくれて」と金原が言うと、勝村は「その前に金ちゃんが『カーフに右合うよ、合わせろ』って言ったの。でもその次のカーフには英男はカーフを合わせて相打ち、そうしたらヒロヤくんがもう一発蹴ってやろうってなって」と、所は金原の指示を一度見送ったのだという。 「(ヒロヤは)カーフで仕留めてやろうってラクした。それが逆によかった。所さんがカーフを耐えてしまっていたら効いてたけれど、何も知らないからクルっと回っていい感じで受け流してくれたので。それでヒロヤが調子に乗ってそこに右ストレート」と金原は、所がヒロヤのカーフキックに1回転してしまったことが、ヒロヤの隙を生んだと分析した。 その一撃で所はダウンを奪い、続くパウンドでTKO勝ち。金原は「ペケーニョ戦を思い出すような一発を当ててくれて。やっぱ、持ってるんですかね、あの男は」と、2005年7月の『HERO'S』で圧倒的不利が予想されていたアレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ戦での歴史に残る大番狂わせのTKO勝ちを思い出したとする。所の試合を長く見ているファンも、あの一戦を思い出した人が多いのではないだろうか。
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